男は、驚くほど優しい眼で私を見ると「ミーナ」と笑った。
そして、「やっと見つけた」と。

見つけた？　それに ミーナって誰？

私が困惑していると、男は「お前の為に みんな消してあげたよ」
と言った。
その一言で、私の頭に血が上った。

「黙れ、夜盗！　ここに降りて来い！　私と戦え！！」

刀を構えた私は、声を限りに叫んだ。
男は、少し驚いたような顔をしたが、すぐに笑顔になった。

「麓の町で一番大きな建物に来なさい。私はそこで待っている」

そうして、妖術でも使ったように姿が掻き消えた。

男が消えるのと同時に、空気が変わった。
やはり、あの重い空気は、あの男が発していたのだろう。

残ったのは、屋敷と言う名の巨大な棺と、重い刀と、私自身だけ
だった。

私は、直ぐに井戸の冷水で体を清めると、腰まであった黒髪を切
り、肩口で揃えた。

男物の白装束に着替え、髪をひとつに束ね、刀を腰に差すと、
私は町に向かって歩き出した。

大きな港町が、静かに私を待ち構えていた。
あの町のどこかに あの男がいる。
海から上る朝日が、キラキラと水面に反射して目に痛かった。

町に入ると、朝早いせいか人通りは まばらだった。

私は、朝釣りをしている老人に、町で一番大きな建物について
聞いた。

老人は、私の格好を見ると「どういう事情かは知らないが、若い
のに死にに行く事もあるまい」と首を横に振った。

「あなたには関係ない事です」と 私が言うと、老人は、ため息を
つきながら、教えてくれた。

この町で一番大きいのは、高台にある城。
そこの主は、最近 どこからか流れてきた若い銀髪の男で、妖術
を使うのだと。

あの男に間違いないと思った。

私が礼を述べ、行こうとした時、別の男が釣りざおを持ってやっ
てきた。

背が高く、武術をしているのか 着崩した着物から鍛えた筋肉質
の体が見える。

老人が、その風来坊に 私の事を話すと「代わりに敵討ちをやっ
てやる」と言った。

「だから、お嬢さんは何もせず幸せに暮らした方がいい」

「そんな事、出来ない。だって、私には もう何も無いから……」

私は、急ぎ足でその場を離れた。
なおも後ろから付いてくる風来坊に、私は きつい声で言った。

「あなたには関係ない。ついてこなくていい」

「ああ、すまない。もっと早く……」と風来坊の声がした。

「貴女に会いに行けば……」

私が振り返った時には、風来坊の姿は消えていた。

私は、一人で城へと向かった。
あの男だけは、私が倒さなければ意味が無い。

城門は開いており、なぜか見張りがいない。
私は、刀を鞘から引き抜くと、城へ入った。

上へ。
途中、何人かの兵士と鉢合わせた。
先手必勝。みながみな、驚いた顔のまま、血の海に倒れこんだ。
私は……こんな所でやられる訳にはいかない。

上へ。上へ。
私の白い着物も、顔も、刀も、血で真っ赤に染まった。
でも……あの男をこの手で……。

上へ。上へ。ひたすら上へ。
私はついに天守閣にたどり着いた。そこには立派な玉座があり、
あの男が座っていた。

やっと追い詰めた！

　・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・

和風な感じなのに、どこか洋風です ＾＾；

今回、最後の方で “私”が大虐殺してます。

相手は出会い頭で、無抵抗なのに！

正直、あまり気持ちのいいことでは無かったです。

しかも、日本刀って、だんだん重くなってくるんですよね。

腕も気持ちも重かったです (◡_◡ ；)




河童ファミリーに水をあげてきました。

アイテムは貰えませんでしたが、パパから1000ｃコインＧｅｔ ＾＾

そうそう、イベントと言えば、イチゴ狩りの日記が出ません ＾＾；

皆勤なのにぃ～＞＜