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藍姫の本棚♪


『フルーツバスケット』

『フルーツバスケット』 / 高屋 奈月《タカヤ ナツキ》
 
 

本書は、十二支の物語に彩られた さまざまな想いのお話です。

女子高生の透《トオル》は、訳あって、山中のテントで一人暮らし。

ひょんな事から、近くに住む小説家の時雨《シグレ》の家でお世話に
なったのですが、そこには 時雨の親戚で、学園王子の由希《ユキ》
住んでおり……。

その由希と勝負しに来た 夾《キョウ》の乱入で、彼ら草摩《ソウマ》一族
が抱える秘密を知る事になった透。

何と、彼らは 異性と抱きつくと十二支の獣に変身してしまうのです!

由希は 子、時雨は 戌、夾は 猫。
何故 変身するのか、理由は 彼らにも分からないのですが、草摩には
他にも十二支に変身する者がいるとか。

それを聞き、驚く透でしたが、秘密を守る事を条件に、三人と一緒に
暮らす事になりました。

やがて、他の十二支達も、透に会いに来て……。

と、まあ、こんな感じのお話です。
 
 
 
 
本書を手にした きっかけは……まあ、あれですね。
本屋で衝動買いですよ ^^

お気に入りの漫画の一つ『翼を持つ者』の作者さんだったと言うのも
ありますが、十二支と言う和テイストな物にも惹かれたんですねぇ。

獣に変身だなんて、ファンタジーで ふわふわした話かと思いきや!
様々な形の想いが出てくる真面目な少女漫画です ^^

ほら、少女漫画は、それがテーマですからw

でも、大切な人を守る為に我が身を犠牲にする愛、親子兄弟姉妹の
愛、幼くて不器用な恋、ただ一人を手に入れる為に 他の犠牲を厭わ
ない情熱的な愛など、登場人物には、それぞれ深い想いがあります。

泣きますよ、私は。緩いですから、涙腺 ^^;

気持ちが すれ違ったり、ぶつかり合ったり、どんな時も彼らの本気が
感じられるから、私も心の奥の何かが振るえるんだろうなぁと思います。
 
 
 
さて、もう少し内容を ^^

十二支憑きは、草摩一族の中でも特別な立場ですが、男の子なら母
親に、女の子なら父親に、抱っこされるだけでも変身してしまいます。

大切には されているようですが、これは化け物だと受け入れない親も
いたりして、ちょっと悲しい存在です。

特に、そんな十二支の中にあって、仲間外れの猫憑き 夾には……。
おっと、これは、ネタバレ注意ですねぇ ^^;

問題を抱えた十二支憑きの面々が、波のように 透の許にやって来て、
天然な透に癒されたり、励まされたり、気づかされたりと、最初の内は
ほんわかと話が進みます。

でも、次第に 波は高く激しくなっていくんですよねぇ~^^;
透の運命や如何に?

それは、ぜひ、読んでみる事をお薦めします ^^
 
 
 
 
蛇足になりますが、『十二支の由来』を知らない人の為に……。
 
 
 ある時、神様が十二支(年神)を決める為、動物達に集まるよう
 に言いました。

 猫は 集まる日を忘れてしまい、鼠に聞きました。
 鼠は わざと 集まる日の翌日を教えたのですが、猫は すっかり
 騙されてしまいました。

 一方、足の遅い牛は 誰よりも早く出発しました。
 でも、鼠は こっそり牛の背に乗り、直前で飛び降りて、一番に神
 様の許に着きました。

 だから、鼠が一番、牛が二番になったのです。

 次に虎、兎……と 順にやってきて、最後に猛スピードで猪が駆け
 込んで、最後の十二支が決まりました。

 翌日、猫は神様の所へ行き、日にちが違っていた事を知りました。
 その時、神様に 「顔を洗って出直して来い」と 言われたので、猫
 は顔を洗う仕草をするのだそうです ^^;

 結局、十二支に入れなかった猫は、今でも その時の事を恨みに
 思って鼠を追いかけるようになりましたとさ。

  ☆おしまい☆
 
 
十二支に動物を当てはめるのは、中国が発祥で、そこから周辺諸国に
伝わったようです。

なので、十二支譚もイロイロありそうですが、本作のベースにあるのは、
このお話です ^^v

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2010/12/21 21:54
>スイーツマンさん
 そうなんですか!
 よかったねぇ~、猫さん。十二支の仲間入りですよぉ~(´_`。)
 ん? 兎の代わりと言う事は、来年は猫年なんでしょうか ^^;

 猫は、もしかすると不吉とされたのかもしれませんね。
 古来、神になった猫もいますが、悪魔の使いにされたモノもいますから ^^;
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2010/12/21 01:37
東南アジアのどこかの国で
兎の代わりに猫がくるという地域があるとのことです

十二支の思想ができたとき
まだ猫は中国に普及していなかったのではいか
という説があります
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2010/12/15 22:36
>とーやさん
 高屋先生の作品で『翼を持つもの』は、書いた事がありますよ。
 その中で、もしかすると『フルーツバスケット』の作者さんだと書いたかも ^^;
 自分で書いたのに憶えてない……^^;;アハハ
 これを書くに当たって、読み直そうと思ったのですが、今、風邪気味で。。。
 泣くと鼻と咽喉がやられてしまうので、途中の巻を一冊だけ読み直したら……
 見事に悪化させてしまいましたぁ ><
 元気な時に読み直そうと思います ^^v

 そうそう、今日、注文していた『天の祈りと大地の願い』2巻が届いたんです ^^
 これから読むのが楽しみです ^^
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2010/12/15 22:30
>藤名瑞希さん
 それは聞いた事がなかったですが、十二支の依頼のお話は、
 いろいろなバリエーションがあるみたいですよぉ ^^
 ネズミが 猫と牛を騙して……と言うのは基本形ですw
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2010/12/15 22:29
フルバ・・・><
って、なんとなく昔にも藍姫さんのブログかどこかでフルバの紹介見たような気もしましたが、気のせいですね(笑
翼を持つ者も、すごく泣かされました;
基本的にすごく登場人物の気持ちが一途というか、まっすぐなんですよね^^
透くんは綺麗ごとなのに綺麗ごとと安易に思えない強さを感じられます・・///
今も手元の本棚に全巻入ってるのでまた読み返したいです^^

冬は部屋にとじこもっちゃうから、あったかい漫画でぽかぽかですね・・v
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2010/12/15 22:25
>ヒナさん
 うわぁ~、ハリウッドですか。
 十二支に動物を当てはめるのは、アメリカにもあると言う事なんでしょうか。
 あれの実写は怖いですねぇ~。アニメの声ですら、合わないと「う~ん」って、
 なるのに、実写なら もっと……^^;
 ドラゴンボールを実写化したハリウッドなら、何でもありなんでしょうねぇ ^^
アバター
2010/12/15 22:21
>カトリーヌさん
 その設定ゆえのエピソードもありますが、登場人物達の葛藤や想いは、
 リアルな私達にも通じるものがあると思います。
 私は特に涙腺が緩いので、泣かされます ^^;

 十二支だけでなく、他のキャラクターも魅力いっぱいです ^^
 アニメ化は、確か何年か前にしているはずです。
 そちらは観た事、ないのですが ^^
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2010/12/15 21:06
あれ、猪って一番最初に来たんだけど通りすぎちゃって、元に戻ってきてみたら12番目っていう話じゃなかったっけ?w
と、なんとなく思ってみたりしたw
アバター
2010/12/15 04:37
 フルーツバスケットは男女を問わず人気を博した作品でしたね。最近ではハリウッドで実写映画化する計画もあると耳にしましたが、果たしてどうなることやら。面白そうな話ではあるのですけれど、個人的には実写化は控えた方が良いのではないかという気もします。
アバター
2010/12/15 00:31
変身して何かの獣になる、そういう設定はよくあるけど、
そこがメインではなく、
涙腺を活性化する、登場人物の心の振れが魅力なのね。

読んだこと無いので、よくわかってないけど、
魅力的な登場人物がいるのかなぁ。
アニメ化されれば面白いかも?




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