退魔除霊師 ~ハナ~ (3)
- カテゴリ:自作小説
- 2011/09/28 23:26:52
千秋が、退魔除霊師の大元締め――榊 月子《サカキ ツキコ》――
と結婚し、榊家に養子に入る事になった時は、親父、泣いて
喜んでたっけ。
俺は、月子と親戚になるくらいなら、親子兄弟の縁を切ろう
かと真剣に考えたりもしたが……。
あ~、千秋の女の好みは最悪だったよな。
妖かしを抜きにしても、月子なんかを嫁にしたのだから、見る
目はないよな。
そりゃあ、まあ、月子も口を開かなければ、楚々として、庇護
欲をかきたてられるような美少女で、あいつの正体を知らな
いやつは、大抵 騙されたけど。
だが、あの女は鬼だ。悪魔だ。
月子は、俺とは同い年で、所謂、幼馴染みなのだが、退魔
除霊師達を取り仕切っている榊家の跡取り娘で、幼い頃か
ら妖かしなんか目じゃないくらい凶悪凶暴だった。
俺なら、一億円貰っても嫁にはしない。
千秋の前では猫を被ってデレていたけど、いない時は絶対
に近寄りたくないな。
もう十年も前の話だが、その千秋が退魔除霊の失敗で鬼籍
に入り、俺は、益々、妖かしと月子から距離を置くようになっ
た。
千秋と月子の間に出来た、姪っ子の瑞希《ミズキ》と晶《アキラ》は、
可愛かったけど、自分から月子の所に出向く事はなかったな。
何を考えているのか、妹の夏香《ナツカ》が、大学進学を取り
止め、退魔除霊師の本山――月黄泉《ツキヨミ》神社――に
就職した時は「頼むから辞めてくれ」と泣いて土下座したくら
いだ。全然、聞いてくれなかったけど……。
夏香は、ちょっと難しい子だから。
妹……だが、俺達三兄弟とは、血が繋がっていないのだ。
遠縁の娘だから、少しは繋がっているのかもしれないけど、
正直、かなり薄いと思う。
夏香の本当の両親は、早くに亡くなっており、退魔除霊の才
能を見込んだ親父が養女にしたのだ。
夏香が選考で弾かれた時の親父の落胆は、酷かったよな。
夏香には見せなかったけど、この世の終わりみたいな顔して
たし。
だが、夏香が月黄泉神社に入った時には、その親父も大往
生していたし、あそこに こだわる必要もなかったよな。
しかも、千秋が亡くなったばかりで、妖怪好きの春彦ですら、
少しの間、自粛していたのに。
年頃の娘は何を考えているのか分からん。
まあ、かく言う俺も、ここ数日、八重の為に神社に通いつめ
たけど……。
……八重。意識が戻って良かった。
八重は、月子の親友で、月子の補佐をしながら、瑞希や晶
の面倒も見ている。
真面目な委員長タイプで可愛げはないが、月子ほどではな
い。
俺にしたら、気心の知れた女友達……だったが、今は違う。
俺が、元カノに振られ続けたのは、俺の心の中に、常に 八
重がいたからだ。
なんて事に言われて初めて気づくくらい、俺達は近い関係
だった。会えば、口喧嘩ばかりしていたし。
八重が妖かしに襲われて、意識不明になった日も、俺はここ
で八重と口論した。
いや、そんなつもりなかったのだが、無神経な俺は、八重の
地雷を踏んでしまったらしい。
今でも、どうして八重があんなに怒ったのか、まるで分からな
いのだが、怒った八重は四辻堂を飛び出し、その後……。
俺は、溜息をついた。
その日の夜、月子から連絡を貰って、神社の一室に青白い
顔で横たわる八重を見た時、俺は激しく後悔した。
本当は、あの日、八重に言うはずだったのだ。
あの妖怪神社から足を洗って、俺と付き合わないかって。そ
れなのに……。
どうして、いつもみたいに茶化すような言い方をしたのだろう。
どうして、八重を怒らせるような事を言ったのだろう。
どうして、店を出た八重を直ぐに追いかけなかったのだろう。
どうして、どうして……まだ何も伝えていないのに!
・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・
今日も短いです ^^;(本文1500文字くらいかなぁ^^;;
あ、でも、今日は6時に起きて、両親を送り出しました ^^v
体調もいいので、かなりスッキリな一日でした。(薬は使っていますが^^;
代わりに……と言うか ^^;
右手の手首が痛いです。キーボードを打つ時とマウスを動かす時に
痛みが走り、キーボードは、全部 左手打ちです ><
時間がかかって仕方ないですよぉ~(T_T)
マウスもドラッグは出来ませんしねぇ~^^;
右利きなので、この機会に左も使えるようにするべきか……。
まあ、そんな事をしている内に、治りそうですけど ^^;
そんな訳で、今日はここまで。早起きしたので眠いです。
夏香をどうするか、まだ決めかねています。
その時の体と心の調子で、結末が変わりそうです。
八重の時のように、救済方法があればいいのですが、今は
それも見つけられなくて。。。
最近、リアルの男性を好きになっていない気がします ^^;
生きた人間と話して、反応が返ってくるのは楽しいですが、それ=好きでは
ないですから……。
あ~、同じ事をしても、許せる人と許せない人っていますよぉ ^^;
投げキッスは、似合わないヤツが やってはいけない行為ですからw
私は、花が咲いてもラフレシアかもしれない ^^;(腐臭が……
そろそろクライマックスに近づいているのでしょうか
最近はクラスの男子とよく話すのですけど、
それで遊びで投げキッスした馬鹿がいて、
拒絶反応で体中に鳥肌が…^^;
男子を、極端に拒絶することがあって、わたしも花になりませぇ~んw
あ~、分かります ^^
ツバサの話を「あ、まただよ、この子」と思いながら聞いている
ミヤミの姿が目に浮かびますもの ^^
話している本人は無意識なんですよね、きっと。
冬馬にしても 鈴蘭と同じで、彼女と何かしていて「あ、そう言えば」
と思い出すのは八重の事(+月子の事)だったようです。
勘違いで始まっても、それがドンドン大きく育っていけば、それは
立派に恋の花なんだと思いますよぉ^^
私の場合は、思い込みと妄想の割合が大きいですけど ^^;
(これは花になりませぇ~ん^^;)
いえ、わたしの場合、れっきとした鈴蘭目線のことですけど
ミドルの頃、ミヤミと一緒に帰るときは毎回と言っていいほど、
ツバサの事を鈴蘭は話していたのですからね
鈴蘭にとって、ツバサの存在が大きいことと同様、
冬馬おっさんにとっても、八重さんの存在は大きいのでしょうかね?
勘違い、ですかぁ…一番それ嫌ですね…
でも、仕方ないんですよね・・・(はぁー
わたしだってそうだし…(にゃー
「八重がさ~」と、かなりの確率で話題に上る事が多かったようです。
彼女さんにしたら「え~、またぁ?」ですよねぇ^^;
ただ、恋愛は 勘違いと思い込みも要素として含みますから、冬馬は
その時々の彼女さんの事は、真剣に想ってきたのだと思います。
冬馬の中では、八重は あくまで友人ですから。
女友達だから、二人で食事したり、温泉旅館同室もOKだったでしょう。
実際、そんな事はなかったですけどねぇ^^
言えない可能性もありそうですよねぇ^^;
言えた所で、八重の気持ちもありますから、これ ばっかりは ^^;
退魔除霊師では、小太刀にも両親がいません。(弟が一人いますけど)
危険が伴う仕事なので、同じような身の上の人は多いです。
夏香は、自分が どうして引き取られたか感じていたので、選考に
漏れ、義父の期待に応えられなかった事は ずっと引っかかっていた
と思います。
冬馬は、本当に月子が苦手みたいです。
子供の頃、相当イジメられたのでしょう ^^;
その彼女を「義姉さん」と呼ばなければならないのも嫌でしょうね。
実際、呼ぶ事はないですが……。
凶暴系と言うか、変人が多いです ^^;
あ~、でも、確かに、今 現役の子達も戦闘種族かも ^^;;
今回、冬馬が最終的に下す決断(現在は作者脳内のみ)は、褒めても
いいのか分かりません ^^;
あ~、右利きで、右手の使用頻度は高いですねぇ^^;
平日は無理なので、休日……あ~、でも、休日はブログを回りたい。。。
適度に右手を休めつつ、左手フル稼働で何とか ^^;
よく言うと世話好き、悪く言うとお節介な所が八重にはあります。
学生時代、学校は違いましたが、冬馬は、よく髪型や服装をチェック
されていたようで、口煩い女だと言うイメージは持っていたでしょう。
それに、月子の友達ですから、恋愛対象には入れていなかったようで、
見えているけど、見ていないふりをしてきたのだと思います ^^;
子供は分身ではないですよ。子供も、広い意味では 自分ではなく 他人
なんです。
世の中には、母親になっても男性を取る女性もいますから、母親だから
子供一番は当たり前ではないんです。
母親の一番が子供なら、虐待死なんて起きませんから……。
彼女達に母親の自覚がないと言うのは簡単でしょうけど、その立場に
立って、その苦労を知って、初めて そう言えるのかなぁと思います。
間近で友人の苦労する姿を見ていて感じました。
家族、仲間、恋人、友人。全ては他人の集まりで、何らかの絆で結ばれ
ています。この中で何が大事で、何が一番と言うのはなくて、全部、
大切なんだと思いますよ ^^
それじゃ、振られるわ(←上から目線?
本命がいるのに他の人と付き合っても、
冬馬おっさんがその人に注ぐ愛情は薄いと思うもん。
付き合ってた彼女達は、それがストレスになったんだろうなぁ…
それにしても、ちゃんといえるのかな?
そんな所が、今回の、蛇さん&蝶子を含む一連の事件の遠縁かしら。
でもトーマ氏、八重さんにゾッコンだったのね。
でも告白せずに、ウジウジしているからチャンスを逃すのよ。
もっと積極的にアプローチしなくっちゃ!
退魔除霊師には月子のような凶暴系が多いなら、
トーマ氏のような草食系男子はそぐわないわね~。
マウスやキーボード打ち過ぎかしら?
指休めるため、1日ぐらい、パソコンお休みの日が、
あってもいいと思うけど。
冬馬は家庭的な女性に憧れを持っていたのですね
男性の場合、多くは母親的女性に憧れてしまいます
家庭では今まで母親がやっていた役をしてくれる女性を望んでしまうのです
そこで大きな勘違いが起こるのかもしれません
母親は何があっても子供が一番、旦那はその次の次ぐらいですね
旦那は他人、子供は分身だからしかたないですが
こう考えると 家族の絆 は何? になってしまいます
家族の絆を考える今、問題は深いです