Nicotto Town


藍姫の本棚♪


退魔除霊師~ユメワタリ~ (77)

思い付きをつい声にしてしまった所為で、携帯電話を耳に当て
たまま、瑞希が何事かと振り返る。

何でもないと両手を振ると、瑞希は驚いた顔になった。
が、オレではなく、電話の相手に反応したのだろう。

「ちょっと待っ……あ!」

聞き取れないくらいの小声から、大声にシフトした瑞希が溜め息
混じりに「切られた」と言ったからだ。

瑞希からの電話を一方的に切れる相手なんて、月子さんか、晶
くらいだろう。
でも、なんで彼女達に電話する必要が?

「その仕事、ボクも行くから」

「え?!」

「消えた“槌の子”の霊格は、2じゃなくて、12だよ」

「えぇ! 12って最高ランクじゃん?!」

メールをよく見ると、確かに “二” ではなく “一二” となっている。
数字表記が紛らわしいなぁ~。

「これ、漢数字の“一”か。てっきり、ハイフンかと思った……」

オレは、霊格10以上の相手と対峙した事はないので、勘違いし
ていたようだ。

「槌の子は、榊の山の守りだからね。悪いモノではないけど、変
 に自尊心が高くて、ごねられると面倒だ」

「ってか、何で、コイツがオレに? 犬神になったとしても、オレ
 には、まだ霊格12相手の仕事は無理だと思うけど」

情けないが、本当の話だから仕方がない。

「最近、この辺の仕事が増えていて、統括部が混乱しているん
 だよ。単純に基本属性で割り振っただけだと思うけど、アレの
 補助属性はロクと相性が悪いから……」

「手伝ってくれるのか?」

「さっき、晶には承認してもらった。と言うか、確信犯かも」

晶が何を確信してこうなったのか不明だが、瑞希と一緒にいら
れるのは嬉しい。
共に過ごす時間が長ければ、それだけ情も湧くと言うもんだ。

「なあ、仕事まで時間あるし、どっかで時間潰さない? あ、エリ
 カ……だっけ、瑞希の行きつけのスイーツ屋。そこに行ってみ
 たいなぁ。あそこなら、瑞希にも食べられる物、あるんだろう?」

などと誘いをかけてみる。
内心ドキドキだが、まず一押しってヤツだ。

「その格好で?」

「あっ!」

忘れていたが、今のオレは、無人島生活三年目のような姿だっ
たのだ。
流石に、この格好で、友人宅の近所を歩き回る勇気はない。

いきなり攻撃失敗。
攻めるタイミングが悪かったか。

うぅ、やっぱり無理だよな。
野長瀬のように出来るなら、今頃は、もっと……。

「一端、家に来て着替えなよ。エリカに出かけるのは、それから
 にしよう」

「え、いいの?!」

「ボクも仕事に出るなら、準備が必要だし」

何となく、瑞希が嬉しそうに見えるのは、オレの願望、かな?


 ・・・☆・・・☆・・・☆・・・

修正って、簡単に出来るんですねぇ~。

取り扱い説明って、頭に入らないものだから読んでなかったぁ ^^;;

と言う訳で、「日記」カテゴリに入ってた自作小説を「自作小説」に、

題名の通し番号を、昨日は(75)-2にしていたのを(76)に修正w

いっそ、古いのも全部「自作小説」しようかな?

まぁ、時間のある時ですねぇ~^^



今回は、本編が短いので、少々長めにwww

アバター
2009/05/29 21:46
>ゴキブンさん
 小さなアタックでも、それに反応してくれる人がいれば、大成功ですよ (●^ ^●)v
 今回は、瑞希がロクの提案に乗ったので、結果OK~♪

 修正できるのは、最近、知りました ^^;
 他の方の頁で、修正しているのを知って「ああ、修正できるんだぁ」ってw
 タウンでステプできるのも、他の方の頁で……。
アバター
2009/05/29 05:20
一押しで終わりましたか残念。
ゴキブンも修正よくします。





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