退魔除霊師~ユメワタリ~ (79)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/05/30 20:47:19
月黄泉神社の境内は、携帯電話もメールも使用できない。
霊の波動が携帯の電波に近いから、神社の結界をより完璧にす
る為に、妨害電波のようなモノが出ているのだそうだ。
神社にいる時間が長い晶にしたら、携帯は意味のない道具……
かと思いきや、そうでもない。
外に出た時に、オレに瑞希の制服姿を写メったり、広道さんとも
小まめに連絡を取り合っているらしいのだ。
今時の小学生は、おサルさんではなく、道具を使いこなす新人
類。道具を活用出来ないオレの方がおサルさんなのだ。
サルよりはイヌだろう! と言うツッコミは、スルーさせてもらう。
「これが、どうかなさいましたか?」
「ご褒美は、瑞希とお揃いのストラップって事で、どうだ?」
「え、でも、姉さまの携帯には何も……」
「だから、これから、瑞希と一緒に買いに行こうと思ってるんだ」
「と言う事は、姉さまにも同じ物を?」
晶が目を輝かせた。
うん、うん。我ながら、天才的ひらめき!
お姉ちゃん子の晶には、いい贈り物だと思ったんだよね。
「そうなるかな。もらってくれるか?」
「はい、兄さま!」
将を射んとすれば、まずは何とやら……と言うのも頭の片隅に
あったのだが、晶の弾んだ声で、純粋に、オレも嬉しくなってきた。
両親に妹が欲しいと頼む以外に、妹を作る方法その2だな。
「ロク。その……待たせたね」
「大丈夫。オレ、そんなに待ってなぃ……」
「姉さまっ! どうして、もっと……せめてスカートをお履きになら
ないと!」
「晶、これから仕事に行くんだよ?」
「ですが、その前に、六郎太兄さまと、デートされるのでしょう?」
「 「 えぇっ!! 」 」
晶、何を……。
「違うよ。これはデートじゃなくて……」
「そ、そ、そうだよ。仕事の打ち合わせを兼ねてだなぁ……」
「お二人が何をおっしゃっているのか、分かりかねますが……
どうぞ、ごゆっくりぃ~♪」
何を含んでいるのか分からない笑顔で、晶がオレ達を送り出す。
訳も分からず笑うしかないオレに、瑞希は「ごめんね」と囁いた。
「晶は、兄を欲しがっていたから……」
「ああ、なるほど。瑞希の旦那は、晶の義兄になるもんなぁ」
妹が欲しいオレと、兄貴が欲しい晶。
つまり、オレ達の利害は一致しているって訳か。
「晶の言う事は、気にしないで。あの子は、ロクの気持ちを何も
知らないから」
……はい?
「オレの気持ちって……」
「心配しないで。後でちゃんと言って聞かせるよ。もう、こんな事
もないはずだから」
「言い聞かせるって、何を?」
横を歩いていた瑞希が、オレを見つめ、微笑んだ。
オレの心臓が止まってしまうんじゃないかと思うくらい、綺麗なの
に凄みのある笑顔だった。
「ロクだって、シズに誤解されるのは嫌だろう?」
何が? 何で? いつ、そんな話になったんだ?
「瑞希。それは、多分、勘違ぃ……」
「ほら、着いたよ」
話を聞いてくれぇ~!
店にさっさと入っていく瑞希を追いかけられず、オレは平手打ち
されたような気分でその場に立ち尽くしていた。
スルーされたんじゃない。
一世一代の告白は、大暴投だったのだ。
え、もう一度、行けって?
無理! しばらくは、立ち直れそうにないよ。
・・・☆・・・☆・・・☆・・・
今日は、家でゆっくり。。。
でも、マスク着用ですw
鼻が詰まっていて、口呼吸なので、咽喉が渇かないように……。
一日中 風が強くて、しかも、午後から大雨。
暑いのは苦手ですが、今日は妙に肌寒い気がします ^^;
なぜか、雨が降ると眠いんですよねぇ~。
今も朦朧としながらキーボードを叩いています ^^;;
打つの遅いのに、何度も間違えて打ち直し。悲しいです (´_`。)
なぜ、女の子の気分がコロコロと変わるのか?
永遠の謎ですよね ^^
でも、一応、理由があるのですよぉ。今回の瑞希もそうですからw
瑞希にアタックするなら「瑞希が好きだ」とダイレクトに言う方が、
いいんですが、今のロクには無理ですねぇ~^^;;
確かに、春と秋の風邪は長引きますねぇ ^^;
やはり、温度差の所為でしょうか。
今は、全てがマイペースで、これでいいのか? と言う感じです。。。
エリカの店主は、元退魔除霊師です。なので、材料も厳選素材 ^^
お店自体に何かあっても可笑しくはないですね。
陰陽道とか、密教とか、ミックスになっていますが、基本は神道で、
と考えているので、女性陣は、日頃から穢れを溜め込まない食生活
を心がけていますw
晶は、結構 マセていて、ロクと瑞希を意識的にくっつけようとしている
節があります ^^;
來夢も気付いているようですので、横槍を入れてくるかと ^^;;;
季節の変わり目は、体調も崩しやすいねぇ
養生してね
それとも結界のあるお店かな。
晶のキャラいいです。