退魔除霊師 ~エンキ~ (17)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/06/27 21:12:36
「今、ロクさんが一人で扱えるのは、霊格一から五までの下級妖
魔や悪霊で、属性によっては、もっと対応霊格が下がります。
ですので、今後を考えて、彼のレベルアップを図る必要がある
と思うんです」
「確かに、この市内で、現役として働いている実行部員は、ボク達
を入れて五人で、他二名は中級までは一人でこなすけど……」
「ええ。そこで、もう一つ提案です。ロクさんをお二人のお仕事に
同行させて、学ばせてはいかがでしょうか? 勿論、今回のよう
な危険がないように、改定後の霊格が中級の、五から八までの
仕事に限ります。それと、属性の相性を考えてと言う事になりま
すけど」
瑞希が考え込んでいる間に、來夢が畳み掛けた。
「ロクさんは、実戦で伸びるタイプですし、優秀なお二人が一緒
なら大丈夫です!」
それなら、アタシも!
「あ、アタシなら構わないわよ。将来、仕事が楽になるんだもん。
それに、今は右手がよく使えなくて不便だし、あんなのでもい
た方がマシかなって。ほら、犬の手も借りたいって言うし?」
「螢都さぁん、それは猫ですよぉ~」
「わ、わざとよ!」
來夢がどう言うつもりかは知らないけど、ロクローと一緒の時間
が増えるのは、単純に嬉しい。
きっかけが作れないアタシにしたら、願ったり叶ったりの提案だ。
「……そうだね。ケイがそう言ってくれるなら、明日、晶とも話し
てみようかな」
瑞希の同意を得たら、決まったも同然!
瑞希の部屋に布団を敷いてもらったアタシは、「明日、朝一の講
義があるので」と、部屋を出た來夢の腕を捕まえた。
「さっきのは、何の企み?」
なるべくドスの聞いた声で聞くと、來夢は「今日のアレを見て、怖
くなったんです」と笑った。
「怖い? まあ、そうよね。初現場だし」
「そうじゃなくて、ロクさんの仕事ぶりが。何だか危なっかしい感
じだったから、これは放っておけないなぁ~って」
柔らかい笑みのまま「ロクさんは、母性本能をくすぐるタイプです
ね」と、來夢は言い残し、その場を去った。
それって、あいつがヘタレなだけじゃない?
まあ、放っておけないのは否定しないけど……。
「ケイ? どうかしたの?」
「えっ。ああ、何でもないの。來夢に、今日の仕事のダメ出しして
ただけだから」
「? そうなの?」
「うん、そうなの」
ちょっと強引?
でも、瑞希は、ふっと口元を緩めた。
「今日は疲れたよね。浴衣に着替えて休もう」
夜着が、パジャマじゃなくて浴衣って言うのが、瑞希っぽい。
瑞希に促されて、アタシは布団に横になった。
朝一の講義はないけど、学校に行く前に家に帰って着替えな
いとね。瑞希や來夢、ましてや晶の着替えを借りるのは、物理
的に不可能だから……。
ああ、お風呂にも入りたいな。今日は、解毒布を濡らせないか
ら、入れなかったし……。
でも、早く寝ようと思えば思うほど気持ちが昂って、なかなか寝
付けないものだ。
アタシは、見慣れない天井をぼぉ~っと見つめたまま、解毒布
グルグル巻きの右手をかざしてみた。
「傷は残らないけど、怨鬼の妖毒は、槌の子とは違うから、しば
らく痺れは残るよ」
瑞希も眠れないのか、隣から抑えた声が聞こえてきた。
「そっか。でも、平気。アタシ、左手も使えるから」
「うん、そうだったね……」
「……」
「……」
そこで、会話が途切れたけど、瑞希がまだ起きているのは気配
で伝わってくる。
もしかして、この修学旅行の夜ような雰囲気は、瑞希の気持ち
を聞き出すチャンス?
「ねえ、瑞希……」
「……何?」
「瑞希は、好きな人いる?」
アタシの唐突な問い掛けに、瑞希は「好きな人って……意味が
広いね」と、少しズレた言葉を返してきた。
・・・☆・・・☆・・・☆・・・
瑞希の言う “ボク達三人” は、ロクとケイと瑞希であって、來夢は
含みません。
來夢は、外に出て仕事をするのではなく、あくまで内勤なので ^^
瑞希の台詞が、分かりにくい表現だったので、補足です。
やや強引ですが、次回を最終回にすべく、奮闘中です。
夜になって、やっと暑さが緩みましたw
でも、PCの前に座っていると熱いです ^^;;
今日は、昼まで眠っていたので、まだまだ元気 (*≧▽≦)ノ彡☆
……のはずなのですが、かえって眠いのはなぜなんでしょう?
実は、瑞希とは、小さい頃に一度だけ。(従兄妹同士ですからw)
來夢とは、最近 浴室でバッタリ。(ふ、不可抗力ですぅ)
螢都とは……ないですね、お風呂ドッキリイベント。
でも、螢都のお風呂を覗いたら、生きたまま火葬にされるかも ><
どちらにしても、間が悪いのがロクですからw
お風呂に乱入した仕返しは、來夢はホッペチューでしたが、今の瑞希の
反応は想像できませんねぇ~ ^^;;
四人でお風呂。
もう寝ちゃいましたか。
お仕事で付き合っていく四人ですからビジネスと割り切って。
ありがとうございます (●^ ^●)
長い話は、持久力のない自分には無理だなと、悟りまして ^^;;
明日は日曜ですから、何時間 眠れるかチャレンジしてみようかな?
読んでない本もあるのですが……ま、いいですよね ^^
う~ん、〇〇に入るのは……フクロウ、ではないですよねぇ~ ^^;
もう最終回とは残念ですが・・・
眠いですか~良い事ではないですか!!
思う存分眠ってください!!
徹夜で仕事なんて〇〇のすることですからね!