Nicotto Town


零崎儚織の人間摩擦


初詣に行こう 1

 明日、初詣に行こう。
 そう言ったのは、誰だったか。
 ……ああ、あいつか。
 しかし元旦から初詣に行かなくてもいいだろうに。何故わざわざ紅白見てその他諸々の番組を見て夜遅く、いや、酷い場合は早朝に寝るのに初詣に行こうと言うのだろうか。倒れるぞ、普通に。誰もがあいつみたいに体が丈夫じゃないんだ。
「元旦は1月1日の朝だけを指す言葉だよ。正しくは元日だね」
 元旦、もとい元日は、当たり前だが初詣に行く人が多い。ならば冬休み最後の土日に行く方が楽だろう。
 だから明日はゆっくりと休むその予定だ。具体的には今までサボってきた冬休みの宿題を一気にやろうとし、しかし「元旦からそんな事するのもやる気が削がれるな」と自分に言い聞かせ、そして結局宿題をやらないという自堕落な1日を過ごすのだ。ビバ! ノウレッジ!
「ビバはイタリア語でノウレッジは英語だよ?」
 ……まあ、意味も分からず使った言葉だ。全てはノリだ。ノリといえば最近海苔が減ってたな。今日買いに行っておこう。それと年越し蕎麦の材料も買っておこう。うん、今日は大変だ。だから宿題はやらなくていいのだ。うん、忙しいと言うのは宿題をやらなくていい理由になるからな。ビバ! 年越し! 宿題をやらなくていい理由をありがとう!
 と、こうやって下らないことを考えていると、いつの間にか時間は過ぎていた。時計の針は午後の2時を回ったあたりで、今年が終わるまで残り10時間となっていた。こうして思い返してみると、1年と言う物はあっけないものだ。とても去年の今頃は受験勉強をしていたとは思えない。そして今年の4月にあいつが引っ越してきて、そして入学。入学後は色々と大変だったが、良い思い出ばかり――だったような気もしなくも無い。まあ、全て終わったことだ。気にしないでおこう。
「ねえ、なんでさっきから無視してるの?」
 さて、来年の目標は何にしようか。ここは妥当に成績上昇辺りだろうか。しかし俺はガリ勉という訳でもない。ならば……彼女を作るとか? いやいや、それ無理だ。よく考えたら興味ないや、面倒だし。うーん、意外と難しいな……。たかが目標、されど目標。目標侮るべからず、だ。……まあ、来年まではまだ時間がある。ゆっくりと考えていけばいいだろう。
 そこまで考え、俺はもう一度本に集中し直す。元々本を読んでいたのだ。それをふとあいつの言葉を思い出してしまったせいで、集中力が乱れてしまった。しかしこの後の展開が気になるな。まさか魔王が隣の斎藤さんだったとは……。一人暮らしの勇者に夕飯を作ってくれるような40代のオバサンが魔王だったとは予想外だった。しかし改めて思い返してみるとそれっぽい伏線はあったな……。この作者、なかなかやるな。



 ――続きます――

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2011/10/08 21:55
あっちは三人称でこっちは一人称なので分かりにくかったかもですねw

はい、頑張りますw ……あれ? いつの間にか自分が書くことになってる?
40代の斎藤さんはどうにでもできるんです。ただ、伏線とかが難しくて(ry
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2011/10/08 21:48
あああああああそうか生徒会の人か(( 確かに言われてみればそうですね←

思い返してみると伏線…確かに難しいでしょうね。しかも完全に予想を裏切って、でもよーく考えるとってレベルの伏線だとかなりレベルが高いですね、頑張ってください!((((
というか私なら「魔王が隣の40代オバサンの斎藤さん」という時点で諦めますねw
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2011/10/08 20:23
一応12月31日が終わるまではできてるんですよね。
ただ元日の話がなかなか書けなくて(ry

ちなみにこの二人は生徒会のアレの二人です。

最後の本の設定が素晴らしいですかw
このネタで書こうと思いましたが、「思い返してみると伏線がある」というものが書ける気がしないので諦めましたw
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2011/10/08 18:53
え、続きめっちゃ読みたいです!
というかこの「あいつ」って女の子じゃないんですか?彼女じゃないんですか?
…ということで早く続きを書いてください←

個人的には、最後の本の設定素晴らしすぎますというか「儚織さん、なかなかやるな」って感じです。



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