「貴様っ……よくも部下を!」
「あぁん? 汚ねぇ手段で金稼いでたんだ、文句はねぇだろう?」
全員殺されたってな。と、女は部下達を殺したと宣言する。女は右手で柄を持ち剣を地面に立てていて、その刃からは紅い雫が垂れていた。
部下達は死んだ。つまりもう逃げても大丈夫なのだと...
なんなんでしょーね?
「貴様っ……よくも部下を!」
「あぁん? 汚ねぇ手段で金稼いでたんだ、文句はねぇだろう?」
全員殺されたってな。と、女は部下達を殺したと宣言する。女は右手で柄を持ち剣を地面に立てていて、その刃からは紅い雫が垂れていた。
部下達は死んだ。つまりもう逃げても大丈夫なのだと...
酷く暗い場所だった。地下か洞窟か、それは分からないが光は僅かしか届かない。空気はひんやりと冷たく、少々湿気ている。
そこにいるのは二十人ほどの少年少女たち。皆、手枷に足枷と拘束されている。それぞれ、特殊な技術の持ち主であった。
特殊な技術、つまりは才能。力を持つがゆえに目を付けられてしまった。...
卒業式とは、とても嬉しいものだ。
授業はなくなり半日で帰れるという、怠惰に過ごす事を好む人種にとってはこの上ない学校イベント。式の最中は面倒ではあるが、やはり授業が無い事は楽でいい。
帰りは本屋にでも寄って、目をつけていた漫画でも買おう。
――いつもなら、そう思うはずだったのだ。
卒業...
「うん、おいひーねこのおもひ」
「日本語を喋れ。そして食べてる時に喋るな」
大神からの質問の追撃を凌ぎきり、俺達はなんとか店に辿り着いた。今は店内でぜんざいを食べている所だ。
あんこの味が混じった餅は美味い。あんこ程の強い甘さではなく、あんこの甘みが少しだけ感じられる味だ。
「うん、けっこう美味...
さて、おみくじを引いたことだし、あとは神社内の店でぜんざいでも食べてから帰るか。
その事を大神に伝えると、その前におみくじを結んでからにしようと言われる。そういえばそれを忘れていた。……しかしこの行為、どんな意味があるのだろうか? 帰ったら調べてみようと思うが、しかし...