私の父は、4年前に85歳で亡くなりました。
割と優しいあまり意見を言わない父でしたが、酒は毎日（日本酒を
２合弱と量はほぼ決まっていましたが）、タバコは40本/日、よく
肺がんにならなかったと思っています。

　父の生活は、母がもう早くに亡くなっていたので、４ＬＤＫの
実家に一人で２０年近く住んでいました。家の中は割りときれいに
していて、毎日主婦の仕事もしなくちゃならないので忙しい忙しい
と言ってました。

　両親居た頃は、横浜から車で２～３時間かけて帰っていました。
東京の中心を抜けるので、その時の込み具合で時間はいろいろでした。

　父は私の妹(自転車で何とか行ける様な距離)の所へ時々は週末
泊まりに行ってましたが、朝になるとひとりで抜け出し実家に
帰っていました。　(やはり自分の家がいいんだったと思う)

　実家に帰る頻度は、最初のうちは暮から正月･ゴールデンウィーク･
お盆(８月)と必ず３回は帰っていました。(独身の頃は連休の度に）

　そのうち母が亡くなり･子供達が成長するに伴い、実家に帰るのは
正月とお盆位になりました。

　時々帰ったとき、８０歳代に入った父の独り言が多くなったと
感じたことがあります。正月などに、一緒に住むかい と聞いた事も
ありましたが、自分の家で自由に過ごすほうが良いようでした。

ＴＶでお年寄りが、１日話さない日が在るのですよ。と言ってた事が
在りましたが、そんな環境で父も過ごしていたのかなと、思いました。ご近所付き合いはあったのですが、割と孤独を好むようでした。

ボケ防止を理由にパソコンを教えた事もありました、しかし年齢と共に家事が忙しいとか目が疲れるとか言ってやらなくなりました。
最初の内は、住所録や年表を作って喜んでいたのですが、、、

あと父にとって一番いやだたと思われるのは、犬を我が家ではフロー
リングで飼っていたのですが、実家は畳と廊下にはじゅうたんで、
そこに犬を連れて行って家の座敷にあがらしたこと。
自分が申年、犬があまり好きでなかった。(口に出しては言わなかった
が、帰った後の犬の毛の掃除がいやだったのではないかと想像してい
ます。）

　しかし父は子供孝行だと思います。自転車で転び、腕をおかしく
してから調子が悪くなり、足のむくみが出て病院へ入り、２ヶ月で
肺炎で亡くなりました。　自分の運命を知っているかの様でした。
よく占いの本を見て、その年の初め『今年は最悪の年だ』と言って
いました。

今考えると、子供の成長や自分の病気を理由に会いに行くのが
めんどくさくなり、実家に行く回数が減ったのを後悔しています。

　『親孝行 したい時には 親は無し』　よく言ったものです。


でも、最近は私の子供たちが成長するにしたがって、だんだん
分ってきた様な気がします。　自分の希望するように子供は育た
ないんだという事を、、、

代々順番に人間が与えられる試練かもれませんね。そう感じるこの
頃です。