Nicotto Town



好きな5曲(戦争と音楽)


1、海行かば (大伴家持)
亡父はこの歌を1分ちょうどで歌うよう教育されており、時々歌ってくれました。
前半の歌詞にしか興味なく、海と山に死屍累々という情景が浮かぶ。
ああ戦争とはこういうものなのだと、幼心に焼きついた歌。

2、レボリューション (ビートルズ)
シングル盤の狂暴な投げやりさがスキ。俺は数に入れないでくれ、って歌詞が大スキ。
愛こそはすべて、イマジン、平和を我等にあたりはどこか嘘くさい。
俺のいないトコでやってくれ、というのは誠に正しい健全な冷酷さだ。

3、星条旗よ永遠なれ (ジミ・ヘンドリックス)
あの時代、あの瞬間だから全てが共鳴した奇跡の演奏、メルクマール。
オリジナルのユニヴァイブやファズフェイス揃えてもムダ。音楽は機材とは無縁。
あの瞬間のジミは自らの演奏の無力さと馬鹿さ加減すら自覚していたのではなかろうか。

4、ソルジャー・ボーイ (フリー)
単純に好きな曲です。第一次大戦的でもある。でも深い思想はない。
少年兵が戦場に立ち、空も瞳も紅く染まり、周りでは次々に兵士が斃れる。
だれの意思でそこにいるかなんて、問題ではない。ただ、そうなるってことだけだ。

5、アメリカ (YBO)
北村昌士は80年代初め、アメリカがあの日を迎えることを予測していたのではないか。
スカボローフェアの歌詞をフリーキーなフリーロックにのせて叫ぶだけ。
20年後、人々が『明日に架ける橋』を歌ったと聞いた瞬間、私は戦慄した。

肝心なことはですね、この5曲を世界中で流したところで何も変わらないという点。
芥川の地獄変、主人公は老婆の身ぐるみ剥いで逃げ去る。老婆はそれを見送る。
あの老婆って神なのでしょうね。無関心な神、って考えを私は好みます。




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