Nicotto Town



『おもひでぽろぽろ』の私的見どころ


ジブリは初期の大ブームを敬遠してまして、見たのはかなり後。
おそらく人気薄だろう『おもひでぽろぽろ』、筋やキャラが好きなわけでなく、
昭和の『あの頃』を、自分なりに思い出すよすがになるのです。

憧れの果物パイナップルは千疋屋あたりでないと手に入らない。
高学年になって男女別の授業が行われる頃の微妙な距離感。
現場を転々とする親に連れられ転校を繰り返す子供の存在。

「いいとこの子」というのが確かにいて、明らかに良い服装であった。
裸足で表に飛び出すなんて言語道断、殴られて当然であった。
割烹着を来ているのが代表的母親像であった。

純然たる昭和ノスタルジーであり、自分の根っこもその頃にあるわけです。
ドキュメンタリーで当時の映像が流れると、うわーなんて汚い時代だろうと呆れる。
でも私も家族もあの一員だったのです。半世紀という時間の経過は物凄いものです。

自然観や里山賛美、田舎への憧れには関心がない。汚れた市街地が私のルーツ。
ドブは悪臭を放ち、魚や肉は新聞紙で包装され、毎日風呂に入れるのは贅沢だった。
六畳一間に親子四人が蒲団を敷き寝るのが当たり前。家具なんてほとんど無かった。

タイムマシンで当時を覗けたら、私はどう思うのだろう。顔を顰めるか、泣きだすか。
おそらく様々な想い出を追体験し、記憶との違いを認識するのだろう。
記憶こそが真実、歴史とは解釈。アニメ見てそんなことを考える高齢者なのです。

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2016/02/07 08:11
>もみじさん

自宅のすぐそばに『飯場』があり、そこの子とよく遊びました。
飯場の子と対等に遊んだり家に誘ってくれる『ふつうの家の子』は珍しい時代だったようで、
その子の母が我が両親に菓子折り持ってお礼に来てくださったことを覚えています。

ニコヨン、ドカタ、ハンバ、ヒヤトイは死語、または放送禁止用語的になっているようですね。
でも同じような状況は今でもそこら中に残ってるんですけど。
だからアニメ後半の、下品で汚い子供の姿がとても印象に残るのです。
アバター
2016/02/07 01:17
「おもひでぽろぽろ」は私よりちょっと上の年代の思い出かな。
と思いながら見ておりました。
クラスにお父さんが飯場で働く人の子供がいました。
今「はんば」と打っても予測変換ではすぐには出てこなかったです。
もう死語になりつつあるのかしら。



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