Nicotto Town



ディスクリ万歳!


半導体、トランジスタ、集積回路というものが民生品に採用されはじめた昭和。
この時代の子供は電子工作、アマチュア無線、短波放送などにカブレました。
私なんか半世紀以上カブレっぱなしです。音楽との関連も深いので。

キッチンに包丁が不可欠であるように、ハンダごてのない生活はあり得ない。
冷蔵庫に卵やハムが常駐してるのと同じく、トランジスタや抵抗のストックが山とある。
レシピ本のないお宅がないのと同様、電子工作関連本が山と積まれている。

ではマニアの入り口向けの話題。ディスクリートという単語を御存じでしょうか。
単品の部品を組んで作った回路や製品のことです。これが昔のスタンダード。
もちろん全て手作業で配線します。オーディオや楽器用電子機器の往年の標準仕様。

真空管の時代はコレが当たり前。トランジスタの時代にプリント基板というのが出現。
銅のパターンが縦横に走る薄板に部品を配置しハンダづけ。私はこの世代。
(プリント基板の製品は厳密にはディスクリートに入らないのですが、ご勘弁)

ディスクリ世代は回路図というものを(その人の程度に応じて)読みこなします。
回路図がなくても、だいたいの様子で部品の働きを推測する(誤りもあるが)。
測定器をもっていれば、回路が正常か、どこが異常かも分かる。

つまりディスクリ系の電子製品は……技術があれば修理できるわけです。
現在家電量販店で売られているほとんどの製品はこれができない。
部品の小型化と集積化が進み、人間の手作業がほぼ不可能になったことも一因。

プリント基板の穴の並び方、標準は2.54mmでした。今は1.27mm、半分になった。
米粒の半分の半分といった極小部品が標準となってしまい、作業が困難。
しかも安いから、時間と手間をかけて直すより、新しく買う方がカシコイ。

さて。先日不完動品のギターアンプをジャンクとして手に入れてきました。
70年代後半の初心者用ヤマハ製品、当時の定価は4万円弱。
そんなビギナー用でも中身は全て手配線、もちろん日本製です。

直るわけですよ、コレ。経年劣化した部品を交換すれば。
もちろん技術は必要です。専門家に頼むと2万円くらいでしょうか。
私はガキ時分から、何回も感電し火傷し家のブレーカー落として身に付けた。

すでに故障個所特定、交換部品も入手。本日はお休み、朝から修理にかかります。
もちろん失敗もありえる。そそっかしい私はプラスとマイナスを間違える。
でも万が一直れば、数十年は使えるでありましょう。

楽器屋に並ぶ数万円の初心者用ギターアンプ、現在はデジタル技術満載。
手配線のディスクリだと「ハンドワイヤード」といって値段が跳ね上がる。
音は違うのか? モッチのロン。アナログ100%のギター弾きが大好きな音。

修理すれば、ずーーーーーっと使える製品を爺世代は好むのです。
昭和の機械の良さ、高度成長のものづくりにはそういう精神がありました。
日本の工業製品、こういう方向に戻ってくれないかな。

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2016/04/14 22:17
>ラムセス2世さん

そうなのです。道楽の一つですが、知人や後輩に教えたり修理を受けたりもしてるのです。
直す技術と部品さえあればずっと使える、というのが嬉しいのです。
今日は事故なく無事修理完了、ハンダごてでの火傷も軽傷ですみました。
アバター
2016/04/14 19:30
おお、つぶやきはここから来ていたのですね。
友人たちが半田ごて持って色々やってました。



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