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ギターはこう買え! 初級編


自分のブログで散々やってるんですが、趣味の買物への勝手なアドバイスは楽しい。
相談を受けたりすると、仕事の八十八倍は熱心に取り組んで煙たがられる。
年末お正月、大きな買い物をしたい方もいるだろう。頼まれなくてもアドバイスしちゃう。

まず大前提。アナタが如何に貧困に喘いでいたとしても、10万円用意なさいませ。
アナタが13歳でも25歳でも58歳でも76歳でも同じ。借りても盗んでも都合しましょう。
大人ならクレジットという手もあるが、できれば現ナマで準備して。理由は後述。

次の心構え。伝統あるスタンダードな形のものを買いましょう。
フォークギターならドレッドノートタイプ、エレキならレスポールかストラトタイプ。
目移りしちゃうだろうけど、絶対後悔しないのは伝統的な機種です。

その次に予算配分。ギター買うってことは、諸々の付属品が必要になるってコト。
ケース、手入れ用の布やオイル、チューニングメーター、弦にピックにストラップ。
エレキならアンプも必要です。これだけで2~3万かかるのです、マトモなヤツは。

さて具体例を挙げてみよう。エレキ弾きたいなら、まずはフェンダージャパン製を推奨。
エクスクルーシブシリーズの50S、テキサススペシャルというPUのヤツが9万弱。
純正のソフトケースもつくし、オマケもあるはず。これが一推しである。

安いの、同じのいっぱいあるじゃんという方もいるだろう。いえいえトンデモナイ。
オジサンが懇切丁寧に説明してあげましょう、頼まれなくても。
伊達に半世紀、ギターのことばかり考えてきたわけではないのだ思い知れ爺の叡智を。

まず国内生産であることが大切です。楽器は木で出来てまして、風土と湿度に敏感。
海外で作られた安い楽器の多くは、日本の風土で数年過ごすと大きなトラブルが出ます。
国産でも経年変化はありますが、まだ許容範囲だし、修理も可能です。一生使えます。

次にパーツ。日本のパーツの精度や信頼性はかなりのものです。これも重要。
安い楽器や見た目重視のオリジナルモデルは汎用性が低く、パーツも貧弱。
ストレスなく楽器を楽しむためには、パーツの信頼性も欠かせません。交換も可能。

同じシリーズの7万のはダメなの?という方、ふむふむ少しは研究してますね。
そのモデルのPUはフェライト磁石です。伝統的なのは全てアルニコ磁石。
テキサススペシャルは伝統あるPUでプロにも愛用者が多い。これも一生モノ。

国産で6万前後のがあるよ、という研究熱心なアナタ、まだまだですねー。
細部をキチンと観察して本物のフェンダーと比べてごらん。微妙に違うでしょ?
伝統的フェンダーシェイプなのはフェンダーだけなんです。ヘッド見れば一発よ。

ではお勧めの色は?と問う謙虚なアナタ、愛いヤツだ弟子にしてやろうフォッフォッ。
メイプルネックならタバコサンバースト、ローズネックならフィエスタレッドです。
ローズは3トーンサンバーストも可。初めての一本ならこれが大正解。飽きません。

中古で安いのを探そうとするキミ、来なさい。正座。自己批判を3日しなさい。
自分の好みも演奏スタイルも白紙の状態で中古なんて買っちゃダメ。ほぼ失敗する。
パパやママが昔弾いてた国産品が押入れから出てきた場合は別、修理して弾こう。

通販だと送料無料で安いんです、という貴方。彼氏彼女を通販で買うのかアホか。
通える範囲(片道2時間まで)で楽器屋見つけて買いなさい。交通費? 必要経費です。
必ず実際に試奏してください。弾けなくてもいいの。生で音を出す。それが必須。

ここまで読んだ賢い貴方は「付属品って……?」と問うことでしょう偉いアッパレ。
初心者○点セットなんてヤツに目を向けてはダメ。どれもすぐゴミになっちゃうよ。
ケース以外の重要なアクセサリーを順に挙げていきますからメモしなさい。

まずは弦。太さは二択、女性なら009~042、男性なら010~046を推奨します。
安い弦は無視しましょう。私はブライトなアーニーボールをお勧めします。
または異常に寿命の長いエリクサー。2セットほど買っておきましょう。

次にピック。形は別として、材質はウルテムのものを推奨。最も素直な音が出ます。
厚みは数種類あるので、薄い/中間/厚いの3つを買って、しばらく弾き比べます。
自分が一番使いやすいと思ったものを愛用すればよろしい。

チューニングメーターは据え置き式の針式を断固推薦。クリップ型なぞ捨ててよし。
スマホアプリ? 遊びではないのですぞ貴方、神聖なる調律を何と心得る。
現行品ではBOSSのTU-12EX、一択になっちゃいます。高いけど信頼度高し。

ギターは座って弾いてはいけません。ストラップで吊るすの。肩から提げるの。
3000円前後のシンプルな革製を推奨。布のものは汗や手垢ですぐ汚れダメになる。
網紐式ではなく、一枚革のものがヨロシイ。暴れなければ10年使えますよ。

エレキの音はアンプから出る。だからアンプも買う。これ当然、近所迷惑上等です。
最近は安くて良いものが増えた。お勧めはブラックスターのFLY3。よくできてる。
もう少し大きめのが欲しければ、ローランドのマイクロキューブかな。少し高いけど。

ギターとアンプを繋ぐコードをシールドケーブルといいます。これも安物を避けて。
高級ケーブルの入門用や廉価版、3mで2500円くらいのものがいいでしょう。
プラグ部分が樹脂製のものよりも、金属製のもののほうがよいと思います。

楽器を磨くシリコンクロスは最低でも2枚は欲しいですね。
ボディを磨くためのポリッシュ、指板を磨くためのオイルもあった方がよい。
プロは使いませんが、接触不良を直すための接点復活剤も……これは後でいいや。

これらをまとめて買うのです。今回の例だと少々アシが出るはずです。
そこで現ナマに物を言わせます。ピッタリ10万しかないのだ、あとは交通費だけ。
財布を見せ、ウルウルした目で店員を脅し「少々お待ちを……」の台詞を引きだそう。

関東圏ですと、イケベ、イシバシ、クロサワ、シマムラ、シモクラ……どこでも宜しい。
各世代向けの優待やフェア、サービスもあるし、ポイント制も有り難い。
どうせこの先通うことになるのです。自分が好感を抱くお店を見つけましょう。

充実したなー、朝から。ギターとカメラのことになるとすぐ頭に血が上る。
この2つに関しては、偏見と道楽志向に溢れたアドバイスをいくらでもいたしますぞ。
なに、デジタル一眼レフが2万で欲しい? フフフ、その場合はですねー……。




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