Nicotto Town



ロックの10曲(ロックって何でしょう?)


ロックが嫌いでも何の問題もない。良さなんて分からなくても人生無問題である。
いっぽう私はスキである。何がロックなのか、未だに分からない。
でもジャズでもポップでもクラシックでも民族音楽でもない。いったい何だろう。

1、メイベリーン (チャック・ベリー)

ブルースやロカビリー経由で生まれたロックンロールのスタートはこのあたり。
カントリー、ヒルビリー、スウィング的リズムがこのように変形した。
初期のチャックベリーこそがロックンロールの始祖であると感じる一曲。

2、シー・ラブズ・ユー (ビートルズ)

ビートルズから一曲だけというのは無茶か。でもこの曲にしましょう。
ブルース色が消え、スキッフルのリズムはイギリス的な伝統かもしれない。
当然一発録りでこのバランスとクオリティ。全員恐るべき歌と演奏の匠である。

3、ライク・ア・ローリング・ストーン (ボブ・ディラン)

エレキ化して総スカン喰らった時期の演奏がよいのではないか。
なぜフォークファンが嫌ったのか、そこがフォークとロックの違いでありましょう。
アメリカのロックからブルースを抜くとこういう仕上がりになるのかもしれません。

4、荒れ果てた街 (クリーム)

ブルースハードロックの開祖、ここから多くのバンドが影響を受けました。
ジャズの名人芸的長尺インプロヴィゼーション、エゴの衝突、大音量の歪んだ音色。
この曲は名手3人の良さが存分に味わえます。ライブ盤がオススメ。

5、クリムゾン・キングの宮殿 (キング・クリムゾン)

定番を外しました。ユーロプログレに圧倒的な影響を与えたシンフォニックロック。
ジャズで考えると、名人芸のぶつかりからトータルコンセプトへの回帰への時代。
音を構築していく芸術的ロック、初期を代表する一曲なのでしょう。

6、キャン・ザ・キャン (スージー・クアトロ)

女性ロッカーの開祖かもしれません。このデビュー曲とビジュアルが鮮烈でした。
全ての女性ロッカーが現在やっている全てがここにあります。
色物として売りに出された、でもそれを利用してのし上がる女性のしたたかさ。

7、アナーキー・イン・ザ・UK (セックス・ピストルズ)

パンクムーブメントはグランジにも繋がる音響構築が魅力です。
ジョンライドンは大変な音楽インテリでして、PILには彼の芸術嗜好が全開。
だからこのバンドの軸はシド・ヴィシャスだったのでしょう。破滅型ロッカーの代表。

8、ユー・リアリー・ガット・ミー (ヴァン・ヘイレン)

イギリス一辺倒だったウルサイ音楽をアメリカに引き戻した、メタルの基底面。
これを陰気にすればデスメタルに、思索的にすればノイズになるかも。
ギター演奏を根本から覆した影響力も多大。ポップさまで兼ね備え、正にアメリカ。

9、ニュー・イヤーズ・デイ (U2)

コアなファンが大勢いるのは、理想と平和へのメッセージ性が強いからでしょう。
音作りでもそこら中に影響を与えた。スティング率いたポリスの正常進化版。
ロック的メッセージのグローバル化を進めようとした活動歴も興味深い。

10、スメルズ・ライク・ティーンズ・スピリット (ニルヴァーナ)

グランジは90年代のパンクではなかったか。政治性が内面の問題に変化した。
ピストルズやU2と何が違うのか。反体制が商売にならない点ではないか。
ギター持って自分の不満を叫びながら歌う。ロックの本質的一面は死んでいない。

……難しい。音楽的構築、芸術至上主義、名人芸をなるべく避けてみました。
クラシックやジャズに匹敵する曲の良さ、技術革新を活用したハイテク音楽より、
ワンツースリーフォー、グギャーンってのがロックです。あ、それが正解かな。




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