『ニッポン アニメ100』を見て
- カテゴリ：アニメ
- 2017/05/04 08:24:37
昨夜BS-NHKでやってた３時間の特集を見ました。
うーむ興味深い。とくに上位に入ってる『今』の人気というものが。
60年代から半世紀見ている爺さんとして、様々な感慨を抱きましたです。
まず１位は『TIGER＆BUNNY』というヤツ、何回か見たことがある。
ハイキュー、コードギアス、フリー、ジョーカーゲーム等も上位に。
年寄りは、やおい的群像劇の国民への浸透というのをつくづく感じる。
いっぽう『ラブライブ』シリーズも上位に入ってますな。
『アイマス』ってのもあったかな、これも何度か見た。
これについては、アイドルグループの若い女性のコメントが面白かった。
あまりにリアルで息抜きに見ることができない、と仰る。そうだろう。
数日前に新聞に出ていた、十代のなりたい職業アンケートを思い出す。
ＩＴ系に集中する男子、公務員と安定志向の女子。きっと関係がある。
女性群像的アイドルは現実にも二次元にも溢れ、ニーズが高い。
日常系と呼ばれるホンワカ路線も同様で、男の子の視聴者が多い。
やはり男というのは現実逃避の幼児性を強く持ってるのかしら。
『進撃の巨人』も女性の人気が高いというのはビックリでした。
ベルセルク等、緻密な世界観の戦史的ドラマが苦手な私としては、
こういうのも『戦後』の終焉を象徴してるように見えちゃう。
古いもので意外だったのは『銀河英雄伝説』の健闘ですね。
私は見ていないが、川原泉など、贔屓の女流漫画家がハマッてた。
『TIGER＆BUNNY』『進撃』人気の源流としての評価かもしれん。
私が唯一投票した『空飛ぶゆうれい船』は出てこなかった。残念。
60年代のベスト10はほぼ納得だったが『ジャングル大帝』『W3』がない。
まあ、『リボンの騎士』が入ってたから許そう。あ、『ソラン』もなかった。
眺めていて、やはり『今/現代』というものを感じたんですね。
震災後『TIGER＆BUNNY』に勇気を貰ったというコメントも流れた。
社会性の高さ、共感と努力の継続、それが報われる喜び。……現代だなー。
見たあとに鬱になるタイプのは殆どなし。イデオンとエヴァくらいか？
『まどかマギカ』『～物語』はやはり現代的な作品志向であって、
行っちゃいけない領域にハミだす危なさは無いと思うんです。
私の感想には、おそらく音楽観が濃厚に反映してると思われます。
完全即興演奏の破滅型インプロヴァイザーが大好きだから、
情念ゆえの破綻、非商業主義的な崩壊、そこを愛してしまう。
コメンテーターのアイドルに、周囲の何人かがエヴァを勧めている。
少々不満があった。テレビ版の２５話をまず見ろ、となぜ言わんのだ。
アレ見てツマンナイ、ワカンナイと思ったら見なくていいと思うなー。
多くの人が不満を持ったプログラムだったとは思いますが、
まさにそれこそが『今/現代』だよなー、という感慨もシミジミ抱いた。
憲法記念日に放送した、というのは何かの暗合かもしれぬ。フムフム。
