Nicotto Town



エド・ビッカートに私淑中


聴いて佳し、真似て唸り、調べて感嘆。
エド・ビッカートというジャズギタリスト、甚だ私好みでした。
以下はマニア向けギター馬鹿記事となりますのでご容赦を。

まず演奏スタイル、ジム・ホールと互角じゃないか!と驚いてたら、
元々ホールの推薦でポールデズモンドの所に加入してたそうで納得。
ホール初期の演奏のいいとこを凝縮したような見事なスタイルです。

ジムホールは70年代半ば以降、けっこうワケワカラン方面に向かうので、
私は初期が好きなんです。日本ライブの『無言歌』あたりが分水嶺。
でもビッカートはホール初期の端正なプレイを維持してるから嬉しい。

ギタートリオ、二管入りクインテット、ピアノ入りカルテットやデュオ、
どれもこれも王道のジャズで『超絶技巧』ではないのがより好ましい。
技をひけらかさないというだけで、達人が持つさりげない凄さも味わえます。

バップイディオムをベースにした気持ちいい和声、歌心のあるソロ、
スタンダード中心に演奏してるけど、まさに『金のとれる』演奏ばかり。
8歳から母のピアノと父のフィドルで巡業してたというから筋金入りです。

次に機材。日本からカナダまでビッカートに会いにいった方の記事で判明。
ギターはテレキャス、フロントにおそらくGibson系のハムを載せてます。
アンプはなんと80年代日本製、ローランドCUBE60……私の愛用機種!

さらに、ジャズでは一般的なフラットワウンド弦を使わず、
ラウンドワウンドを張ってギブソン的ローアクションで弾いているという。
この情報は嬉しかった。恐縮だが私のやってる方法と同じなんだもの。

ジャズっぽい演奏用のマイセットは、アンプはハコや店の大きさに合わせ
だいたいCUBE40、YAMAHAのJ25、CUBE20から選びます。
ギターはフロントにアイバニーズのハムか、ダンカンLittle59を載せたヤツ。

入力はHi(オーバードライブ)を選ぶとタマっぽい音になります。
アンプのベースとミドルは10近くに上げ、トレブルは0~2。
ギターのボリューム絞り気味にすると、トーンがフルテンでもいける。

フルアコ→ポリトーン/ピーターソン/FenderコンボかPJBという人が多いけど、
CUBE使ってジャズやってもいいんだ!という確証を得ました。
機材なんてどうでもいい、好きで工夫すればそれなりの音が出るんですねぇ。

『ジャズ批評』誌No95『ギタリスト大全集Vol.1』引っ張り出したら、
ビッカートの記事は村上智一氏が書いており、音色も演奏も高評価でした。
村上氏は王道ジャズギターの評価に厳しい論客なので、これも嬉しかった。

ジャズギターのイロハっていうと、まずフレディグリーンで刻みを覚え
クリスチャン、ジャンゴを聴き、次は誰かとなるわけですが、
ジョーパスやジョニースミスよりビッカート聴こう!と推薦しちゃいます。




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