Nicotto Town



名曲喫茶を懐かしむ。


最後に入ったのは40年近く前になるかなぁ。
吉祥寺なのは確かだから、閉店したという『コンツェルト』か、
現存する『バロック』のどちらかだったはず。

今日もLPを3枚買い、次々にターンテーブルに載せてます。
ゼルキンの『ます』は弦とピアノのバランスがけっこう音っぽくて好き。
ルビンシュタインはショパンよりシューマンのほうが断然気に入った。

レンジが狭くてダイナミクスレンジの広い音が、
名曲喫茶のイメージなんです。決してハイファイではなかった。
ピアニシモで他の客がカップをソーサーに置く音が聴こえてきそう。

古い録音だと、ヤマハよりもビクターのユニット使ったスピーカーのほうが好み。
ミッドレンジジャンキー(旧世代エレキ弾きの職業病)なので仕方ない。
ルビンシュタインのシューマンを動画で探し、音質を比べてみました。

全てにおいて別物。聴きやすく鳴らしやすいのはデジタル化音源だけど、
やはり奥行きが違う。リスニングポイントからスピーカーの奥にむかい、
数mある音の場が生まれるように感じる。デジタルは整頓された行儀良い音場。

周波数特性を比べれば圧倒的にデジタルに落とされた音源の勝ちです。
本来のピアノの音はどちらといえば、デジタルに決まってる。
でも、それは爺世代が親しんだ『クラシック』の音場ではないんですよね。

空気感/もや/かすみみたいな朦朧とした濁りと温かく湿った肌触りというのが、
私の享受したいクラシックなんでしょう。好きだからそれでよい。
もっとも、スピーカー鳴らすリスニングスタイルもすでに時代遅れですよねぇ。





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