ソニー・ロリンズが苦手な理由
- カテゴリ:音楽
- 2026/05/30 15:51:34
テナーの巨人ロリンズが95歳で逝去。でも私には感慨が湧かない。
大友良英氏のように、ロリンズなら何聴いても最高!とも思わない。
持ってる音源にロリンズのリーダーアルバムが一枚もない。
ロリンズを持ってないというのは、ジャズファンにはあり得ない話です。
泣く子も黙る伝説の名盤『サキソフォン・コロッサス』すら持ってない。
正確に言えば、ロリンズを避けて半世紀以上経過したのです。
ロリンズは譬えるならサッカーのペレ、野球なら巨人と長嶋茂雄、
コミックならワンピース、スポーツカーならフェラーリ、腕時計のロレックス、
カメラのライカやハッセル……『王道』『至高』のテナーです。
豪快きわまりない、楽器を100%鳴らしきった音色と音量、
汲めども尽きぬアドリブメロディーの奔流と技術的完成度、
テナーサックスという楽器におけるウルトラチャンピオンがロリンズ。
豪快な音色が嫌いなのではない。ホンカーと呼ばれる吹きまくり系の人なら、
イリノイジャケーやアーネットコブ、ハロルドランドにデクスターゴードン、
アルコーンとズートシムズ、御大コールマンホーキンスも好きなのですが……
なぜかロリンズは肌に合わない。彼がイオニアンプレイヤー(造語)だから。
ドレミファソラシドを用いるアドリブを極めたのがロリンズでして、
その明解さ、明るさ、歌心というものが全く肌に合わないのです。
皆に好かれる完璧超人に対する理由なき嫉妬、怨恨だろうと思うんです。
凄い、立派な、後世に残る演奏だとは思うけど、家で聴きたくない。
彼のアルバムは殆どジャズ喫茶で、または貸しレコード(死語)で聴いただけ。
テナーマッドネス、ニュークスタイム、ヴィレッジヴァンガード、橋……
名盤は山ほどあるけど、聴いたけど、ゴチソウサマ。興味が湧かない。
ソニースティットやハンクモブレーのほうが遥かに楽しい。不思議だ。
聴いたことない方がいたら、やはりサキソフォン・コロッサスを。
『St. Thomas』『Moritat』を気に入る人は多いでしょうし、
『You don't know what Love is』『Blue Seven』も代表的名演。
録音のせいもあるけど、朗々と響くテナーでしょ? 至高でしょ?
生で聴いたらヤラレてたかもしれない。日本にもロリンズ派は多い。
古い人だと宮沢昭、武田和命、植松健あたりが代表でしょうか。
訃報を契機に何か買おうか悩んでますが、どうにも食指が動かない。
70年代中盤のフュージョン期にでも手を出してみるか、それとも、
ローリングストーンズ『刺青の男』でお茶を濁すか。結局買わないかも。



























