Nicotto Town



個人書店を残す方策で頭を抱える。


小さな本屋さん探訪、座り込んだ亀みたいに地味ですが続けております。
先日訪れた書店のご主人に昨日もお話を伺った。
県内の書店組合の加盟数はおよそ200とのこと。

このご主人は事務局を務めていらっしゃるので、大概の個人書店を御存じ。
〇〇駅のあたりなら……と話すと、あっという間に店名が出てくる。
私も好きだから入ったことのあるお店ばかり。消息を確かめ合う。

チェーン店や大型書店の業態を嘆く話も出る。
椅子置いて新刊本読み放題って、版元や作者をナメてるよねー。
喫茶店併設して飲食しながら新刊本読ませるとか、有り得ないだろ。

『書物』を消費財として扱うようになったせいだ、という話に転ずる。
先人や知識人の叡智のつまった貴重な文献、なんて考えるのはアナクロ。
雑誌や週刊誌も含め、本をゴミ箱に捨てるという行為は私にはできない。

苦労を続けながら先細り消えていく個人書店さん。
教科書取扱いのおかげでギリギリ食いつないでいる店が多いけど、
教科書電子化の波もあり、これも遅かれ早かれ廃れるでしょう。

バブル崩壊前後から深刻な本離れ、PC普及で拍車がかかった。
異業種とのハイブリッド、という方法ではおそらく生き残れない。
『書籍のアート化』と『個人書店のみで取り扱う商品』が鍵となるのではないか。

世界でただ一軒、そのお店でなければ手に入らない本。
不便ですと? いえいえ、不便こそが文化、利便を求めるのは文明病。
ネット通販も電話注文も受けない。欲しけりゃ店まで足を運べ。

……こんな話をしましたが、現実的ではない。個人書店の状況は深刻です。
取扱い数が少ないから配本が制限され、一見の客にソッポを向かれる。
注文だと最低10日はかかるというと呆れられる。来るのは年配の常連だけ。

数年前から考えてますけど、いまだにアイデアが浮かばない。
本の面白さを伝える試みは各種盛んだが、書店の有難さを伝えるイベントはない。
だが諦めない。なんとかしたい。小さな本屋さん、だから頑張って。




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.