Nicotto Town



引用 リブログ 仮想自我 謝罪圧力


ある方が、ニコタのリブログ機能について書いていらっしゃり、勉強になりました。
別の方が音楽の引用に関して触れていらっしゃり、これも関心の深い内容。
種々雑多な内容が繋がり、色々妄想してしまいました。

まず著作権とネット社会での引用に関して考えてみました。
私は自らの発言や戯言が如何なる形で引用されようと模倣されようと、
その方が自らの責任で行い責任を負う限り、何ら文句を言わないという姿勢をとりたいです。

自らの文章、発言、創作物に関する権利を全て放棄するという基本姿勢。
無責任というのではなく、引用や影響は選択者自らの権利であり、また責務だと思う。
究極的には知的創造物全ての権利・権益というものを廃止すべきだと思う。

さて、ある方が教えてくださった、ニコタのリブログ機能に関して、
私は初めリブログを拒否しようと反射的に考えた。なぜか? 面倒が起きたら嫌だから。
そこで考え直した。引用方法は別として、架空の私『ユースケ』の面倒事とは何だ?

私の戯言をリブログで引用した方のブログに、私の主張への反論が殺到する。
それがニコタの私に波及したとして、その面倒事を起こしたのは引用者か?
……いや、その人だけを責めるのはおかしい。私には表現者としての責務があるはずだ。

別のブログでは別の仮想人格を用い、趣味100%の記事ばかり書いていますが、
そこでは如何なる引用、剽窃、曲解も全て許可し、著作権放棄も明言しています。
(ある楽器を検索するとトップに弊ブログが出るのは私の密かな誇りでもあります)

ではニコタの記事が外部に引用されたってよいではないか。何ら問題ないはずだ。
……そう思うけど……何か別の意味で引っかかる。
そう、それが『引用』という単語、考え方なのでした。

創造者、発信者はあらゆる事象事物思想に影響を受けて自らの創造物を構築する。
『引用』から逃れることはできない(と思う)。敬意を抱いても悪意を持っても良い。
但し『引用した』という事実とその責任を明確に自覚していることは前提条件だと思う。

ジョンオズワルドだったかな? 有名曲の超細分化した断片ばかりをコラージュして、
作品として発表したのは。山塚アイもカセットテープで似たことをやっていた。
『引用』には必ず『独自解釈』が付随する。それは思想の形成でも同様であろう。

音楽だけでなく『引用』『影響』……煎じ詰めれば『歴史』と無縁な創造者は皆無である。
創造者に限定する必要はなかろう。思索者、労働者、為政者……人全てに当てはまる。
この件で問題があるとすれば、資本主義や経済という利権の側面だけである。

卑近な例を挙げましょう。某アングラカリスマバンドの前座が、そのバンドの曲をやった。
彼らは実際にファンで、熱意もある良い演奏だったが、某バンドのファンは激怒し、
演奏後楽屋前で袋叩きにされていた。この事態に私は絶望したことがある。

おそらく『金』『ウケ』『誠意の欠如』というのが馬鹿グルーピー共の趣旨だったはず。
『引用』というものを冒涜と同一視する連中が多く、これには大きな憤りを覚える。
決して創造者になれぬ消費悦楽バカ共の短絡的動物的反応というのが私の分析。

私の拙い曲をリハでいきなりやってくれた前座がいた。目が点になって最前列へ。
ニコニコしてしまい、終わったあとに感激を伝えた。心からお礼を述べた。
貴方達がやりたいなら、私のどの曲をどんな風にやっても構わないといった。

リフやコード進行、歌詞の一部を引用してくれたバンドもいた。どれも嬉しすぎる。
貴方の曲として発表してくれ、俺は著作権を放棄しているからと伝えた。
……私の創造物、著作権に関する基本的発想はこうした体験から来ています。

バンドマン同士で理想的聴衆の話をしたことがあった。
私は一例として「激怒して俺をナイフで刺しにきたとしてもそれは嬉しいことだ」と述べた。
この発想は未だに変わらない。生身の私は自らの創造物とその影響に責任がある。

だから一次創造物である架空の私『ユースケ』が、二次創造物として妄言を吐いて、
それが如何なる形でどのように変形されようと、その反響を私は感受すべきなのだ。
では引用を、リブログを私は拒否すべきか? いや、それは整合性がない。

ネット社会やSNSについて不勉強かつ無知なので、非常識な考えかもしれません。
ですがここまで書いて考えがまとまり方針も決まりました。
引用を拒否する設定にしようと思ったけど、思想的な理由でそれを思い直しました。

ついでに思い出したので付記します。私は現代の『謝罪圧力』にも違和感を覚えます。
一般社会の善良なる道徳的、模範的方々があらゆることに怒り謝罪を要求する。
戦争、企業の不正、公金使用、犯罪、不倫、暴言……日々溢れる謝罪圧力。

私は、背中に世間や社会や正義や道徳を背負いたくない愚か者にすぎません。
善なるもの、良いこと、垂直進歩、高遠な理想と関係を持ちたくない。
私は私一人であり、できれば私の面白いと思うモノを発信し続けたい。

謝罪を求める人々の加虐志向やルサンチマンについて論ずるのは危険でしょう。
ですが私は、生物の次の姿とは『自己保存本能からの飛翔』だと思っています。
戦争は防衛から始まる。では守らなければ良い。それは敬するに足る生き方だと思う。

少々疲れました。本日も早起きして朝から古いアンプ一台を修理しました。
ギターをつないで弾く。ああ、このメーカーらしい音だ。名曲の数々を下手なりに真似る。
この音は引用であり、同時に私の創造物でもある。彼らに私は謝罪しないだろう。

アバター
2016/05/28 21:31
>ヘルミーナさん

一時期の私は音楽における引用というヤツを目の敵にしておりましたが、自分の行き詰まりから考えを変えました。
先人の影響全てを捨て去り全く斬新な何かを創造する、という天才が私には無かっただけでしょう。
ただ、未だに引用という手法への抵抗と忌避もあるようです。人一倍自意識が肥大している為でしょう。

何かを安易に借りてくる(この「安易」という表現は非常に主観的で危険ですが)行為は放棄の一種だと思いますが、
創造物にインスパイアされた「何か」を独自に発展させて表現する、という姿勢は常に肯定されるべきです。
おそらくは引用が『精神的に寄りかかる/依存する』行為と同一視されやすいのが問題なのだと思います。
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2016/05/28 21:18
>アベイユさん

わー……記事を読み間違えていたのですね……申し訳ありません。ひとえに私の早トチリです。
ただ、発信物に関する私の頑迷な偏見を再確認する点で、たいへん参考になったというか、刺激になりました。
そのため、訂正せずにこのまま載せておこうと思っています。御迷惑かかるようでしたらお知らせください。
アバター
2016/05/27 18:28
>おそらく『金』『ウケ』『誠意の欠如』というのが馬鹿グルーピー共の趣旨だったはず。
『引用』というものを冒涜と同一視する連中が多く、これには大きな憤りを覚える。
決して創造者になれぬ消費悦楽バカ共の短絡的動物的反応というのが私の分析。

先日コメントに書いたザ・フリッパーズ・ギターやその小山田圭吾さんがやっているコーネリアス、
あとはアリ・プロジェクトなどはご存じでしょうか?

フリッパーズ・ギターは解散、コーネリアスもセカンドアルバムまで、
アリ・プロジェクトは現在に至るまでですが、
かなり引用の嵐です。

で、一時わたしがわかる範囲で引用リストを作ったことがあるのですが、
「パクりは悪いこと」「商業主義にある程度の引用は必要なのにわざわざ指摘することはない」
という発想が見え隠れする幼稚な反応しかなかったです。

今はヤフー知恵袋にもアリ・プロジェクトのクラシック引用リストを教えてください、みたいな質問が普通に載っていて、皆さん普通に答えられてますが。

例えば、アリ・プロジェクトの「雪のひとひら」、タイトルがポール・ギャリコ、
サビのメロディの前半がニーノ・ロータ「太陽がいっぱい」、後半が坂本龍一の「High Heel's Main Theme」であることを指摘して、揶揄しているかのような発想に、楽想と蓄積に敬意を払わない馬鹿さ加減を感じます。
そんな発見をする段階で、ギャリコ、ロータ、教授とここまでの引用を賛美するのが普通でしょうに。
アバター
2016/05/27 00:21
ユースケさん こんばんは

一つ訂正があります
「リブログ」機能をつけたのは「アメブロ」です
「ニコタ」は シンプルなブログしかやらないので(そう言う方針らしいです)たぶん 変わるとしても少しずつしかやらないと思います
それにアメーバと違って人の意見を聞かないとか その先の事を想像しないとか たぶんしないと思います

サイバーエージェントは会社としては大きいのかもしれませんが どのサービスにしても運営さんが勝手過ぎます
ピグでも設定ミスがあっても 謝罪も「え?」って感じです
新しいブログを書いて「設定ミスをしており申し訳ありませんでした」とも言えない会社です
古いブログの上に「追記」「追記」で済ますのですから…

だったら辞めたら…とも思うのですが お庭とかの雰囲気はニコタより良いんですよね
ピグの雰囲気のニコタがあったら 本当に嬉しいのですが…
でも あそこはネトゲ廃人製造所なので 少しずつセーブしたいと思っています

***
ユースケさんは演奏の他に作曲もなさってあったのですね
どんな曲か聴いてみたい気がしました



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