マイベストPCはどちらなのか？
- カテゴリ：パソコン/インターネット
- 2022/09/26 16:12:13
高齢親族が相次いで倒れ、老々介護一直線。見ぬ振りはできない。
飛び回るうちにノートPCとデスクPCが相次いで壊れた。
慌ててジャンクを買ってきて一応間に合わせの環境を整えた。
しかし参った。数か月前に取り寄せたレム『地球の平和』、
序盤数十ページしか読んでないといえば我が多忙混乱度が推測できよう。
（ちなみに訳が気に食わない。女性の翻訳だからだと思う。）
さてPCに関してはまたも娘に説教された。新品買えよ、と。
法事の帰りに2500円のジャンクPCを使えるようにした自慢話をしたのが悪い。
ですがボチボチ年貢の納め時、覚悟を決めた。さてどれを発注しよう？
ネット通販で買える素人向きデスクは事実上三択になるんでしょうか。
HP、レノボ、DELL。6～7万円というのはスペック考えると安いなぁ。
Win11のスペックを余裕で満たしてる。ですがですが、慎重に吟味。
レノボの小型タイプは候補から外した。グラボが載せられない。
HPとDELLはロープロファイルの1スロなら乗るらしい。
せっかく活躍してくれたGT1030のグラボは絶対載せたいのです。
電源をチェック。DELLは180W、HPは210W。DELLはけっこう心配だ。
DELLはINTEL、HPは高評価のRYZEN、性能はRYZENのほうが上。
メモリは８GB１枚。気になったら4000円弱の8GBを買い足せばいいか。
双方の通販サイトに登録し、速納モデルを眺める。
無線とBluetoothは欲しい。デジカメ用にSDカードスロットも欲しい。
マニュアルで内部構造も見学。どちらもグラボ1枚は入りそう。
CPUスコアという情報は年寄りを惑わせる困った数字ですねぇ。
RYZENのほうがINTELより3割ほど上。GPU性能も上らしい。
INTEL第八世代の中古も物色したが、スコアの違いを考え候補から外した。
HPがベストに見えるが……HPのビジネス用デスクを大量導入した頃、
故障が多く現場を飛び回った記憶がある。DELLは公私ともに散々使ってるし、
分解前提の作りになっており、マニュアルもわりと充実してる気がする。
サポートなんて当てにしない。1年保証がつけば十分。
HPのをカートに入れ、待て待て早まるなと消し、
DELLのをカスタマイズしてカートに入れ、いや電源小さいよなと思い直し……。
電源が心配ならグラボ載せるのを諦めればよいのか。
ならばGPU性能が高いというRYZENの入ってるHPで決まりか。
でもでも、横置き前提のデザインがイマイチだし……今週中に決めよう。
（付記 『地球の平和』翻訳のことなど）
誠に残念なのは、訳者に『レムのファン』的狂騒性が感じられないこと。
吾輩が私になった、なんてのはもう瑣末事として諦めてますが、
『レム』印の定番スラップスティックが完全に変質している。
地口という遊びがありますよね。翻訳にこれを持ち出すのは邪道ですが、
翻訳も創作である、という観点から言わせていただきますと、
今回の翻訳は言葉遊びという側面を意識的に切り捨てた気配が濃厚です。
いえいえ、それが（私の嫌悪する）『正しい』翻訳であるのは理解します。
邪道ついでに私の好きな翻訳というのを考えてみますとですね、
原著読んでぶっ飛んだヤツが、その衝撃を母国語に置き換えた作品だと思う。
当然変質します。世間の好む公正かつニュートラルな姿勢とは正反対。
でも私、ファン/マニアが情熱を注いで訳してくれたからこそ、
さまざまな文学やSFを愛せるようになったわけで、ここは譲りたくない。
『フィネガンズ・ウェイク』の完訳も持ってますが、
作品には感心しなかったけど、訳者の（良い意味で）アホ加減に感動した。
こういう、肌触りとか手触りといった趣、私は大切にしてます。
実はあまりに腹が立っておりまして、高齢者が片付き時間ができたら、
『地球の平和』の訳文を、吉上昭三や村手義治、深見弾が訳したような、
日本的スラップスティック風味の文体で全て書き直したいとさえ思ってます。
何が言いたいのかというと、『地球の平和』のレビューを散見したものの、
泰平ヨンシリーズ最終作のマルクス兄弟的ドタバタを評論したものが皆無で、
21世紀的なレム評価がこうして定まるのだと思うと、悔しくて悔しくて。
碩学とか哲人とか知の巨人とかいう評価はもうゴチソウサマなのです。
それも認めますけどね、レムのギャグ・ユーモアも真剣に扱ってほしい。
ロッテンシュタイナーが非難したレムの狷介さ、吝嗇家の面も含めて。
喜劇論としても、レムをギリシャ悲劇や近代の不条理劇の側面から捉えるより、
マルクス兄弟の『我輩はカモである』、バスターキートンの無声映画、
キーストン社時代のチャップリンと比較するほうが納得できるんですよね……。
