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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(6)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|二 (3)

隨つて理想とはたゞ我等が最も望ましいものゝ總名たるに過ぎぬ。其の中から特に要望の源たる一概念を明に知識し出ださんとすれば、忽ら茫漠として方を失ふに至る。理想が別に高い所にかゝつてゐて、我等が先づ之れを認識するによつて、こゝに要望...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(5)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|二 (2)

併しながら此の種の思想に對する根本の難點は、認識して要望するといふ心理的順序が立たなくなるといふことであらう。善乃至神といふ理想は、其の實、理想みづからとしては、古來未だ曾て我等の知識に上つたことが無い。神といひ善といふものゝ内...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(4)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|二 (1)

        二

此の問題を解決するためには、先づ生きるといふことに更に一つの條件を加へねばならぬ。それは「如何に」といふ形容詞である。如何に生きるかといふことが、先決問題となるのである。之れに對して宗教は神的に生きよと...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(3)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|一 (3)

而して我等は通例、存在現象の頂點たる意識的生活即ち生といふことに價値を附して、之れを最も貴いものとする。こゝで價値を附するとは望ましいといふ意識の伴ふことである。最も貴い價値とは、最も望ましいものといふ意味に外ならぬ。我等の知る...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(2)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|一 (2)

今假りに宇宙間一切の現象を地から天に架する梯子と見れば、之れを上から順に降つて來ると、唯々存在といふ一語の礎に達する。又之れを下から昇つて行けば、生若しくは意識的生活といふ頂點に達する。元來我等人間は、知らず識らずのあひだに己が...

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