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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(8)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (8)
矢張同じやうな問題に觸れて、而も其解決の異つて居る一つの劇は、去年倫敦のガーリック座で演つて居りました「ウォールズ・オブ・ゼリコー」即ち「ゼリコーの城壁」と題するものでありまして、作者はスートローといひ是れも若手で一寸名の知られた人で、大陸のマーテル...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(7)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (7)
然れども結局母とも相談しまして、男に許嫁の夫たるべき誓ひを自分から破るといふことを心配しながらも相談して見ます。即ちケートの願ひを達せしむべく、許嫁たる自分が身を退いて、男にケートと結婚する下心があるか何うかと聞いて見る。すると男の方ではケートに十二...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(6)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (6)
次の幕はケートの部屋借りをして居る居室であつて、或る大雷雨の日に再びケートと彼の畫家とが出會つて相伴つてケートの居室に歸つて話をする場である。これは英吉利の輕い滑稽を混ぜた濡場であります。で結局二人は戀を明し合ふといふことになる。そして終りの幕&he...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(5)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (5)
それで前申した英吉利の熟語デューチー・エンド・プレジュアー即ち義務と快樂の對稱も、此問題を通俗的に諺のやうな形にした句であります。ですから普通の觀客でも此「カズン・ケート」の劇を見れば、すぐ義務と快樂との對照の劇と呑込み得るのであります。それで又た劇...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(4)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (4)
由來英吉利の社會なぞで能く申します言に、デュチー・エンド・プレヂュアー、即ち義務と快樂といふ反對熟語がある。これは本來人間の根本的傾向の矛盾したニ方面を表はしたもので、一方には我々が此世に生存して行く必要條件からして、義務といふものを要して來る、即ち...

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