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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(51)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(3)

而して之れが忽ち種々の方面に影響を現はし、印象派でない畫家の畫にまで大膽な色調の試みが交つて來た。イギリスのラファエル前派の如きは、殊に此の方面に苦心して、イタリーの古色彩などを研究し、それを現代の色に生かす工風をした。其のため此の派の畫く...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(50)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(2)

日本畫がヨーロッパの繪畫に與へた影響は、我々が本國に居て想像するよりも廣大である。其の重なる點を數へて見ると、前にも一言した如く色調の大膽、裝飾的趣味、暗示的畫風、線畫、といふやうな廉々で是れがやがて彼等の眼に映じた日本畫の特長である。中に...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(49)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(1)

        十二

千八百六十年代すなはち我が開國の頃からして、我が浮世繪類の彼の地に輸出せられることが漸く盛になると共に日本美術熱といふものがフランス。ドイツ等に起つた。殊に千八百六十七年のパリーの萬國展覧會は一層此の形勢を強め、ヨー...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(48)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十一(4)

當時また科學的精神の勃興につれて、光線及色彩の研究がドイツ、フランス邊に起こつて來た。殊にフランスのシェヴロル(M.E.Chevreul)及び其の徒の色彩研究は少なからず印象派の人々に根據を與へた。彼等は殆どシェヴロル等の理論をそのまゝ實地...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(47)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十一(3)

色彩及光線の上に新畫派の生ずるに至つたのは、前述ターナー等の影響も固よりであるが、其の以外に第一反對派の畫の不自然な色彩、第二當時の科學的研究、第三日本畫の影響といふ三刺戟に本づくことを忘れてはならぬ。
反對派のアカデミー畫、例へばクールベ...

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