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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(11)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|四 (1)

        四

されば我等は今一度如何に生きるかといふ始めの問題に立ち返つて、「如何に」といふ形容詞の説明を生そのものゝ中に尋ねると、茲に二つの條件が出て來る。一は増進といふこと、一は永續といふことである。生の増進、生...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(10)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|三 (3)

併しながら是れはたゞ茫漠たる信仰もしくは想像に過ぎぬから、知識上の要求より言へば、さうであるかも知れぬが又さうでないかも知れぬ。人生には何等の目的計畫もなしと信ずるものも現にある。結局此の點以上は知識の容喙を許さず、知識に取つて...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(9)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|三 (2)

生きて而して何を爲さんとするか。生の上には傾向があつて、生の末には目的がありはせぬか。換言すれば我等は何のために生きてゐるか。此の疑問に對して知識上明瞭な答の與へられぬのは、神や善の理想の場合と同じで、畢竟は神といひ善といふもの...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(8)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|三 (1)

        三

生以下の事象で生を行きどまりの標準として價値を有するものゝ多いことは言ふを要すまい。生理的乃至心理的に、我が生を増益するが故に之れを所望する。此等はすべて價値の本を生に托するに外ならぬ。口鼻の感覺に快い...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(7)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|上 生の哲理|二 (4)

有無黒白の根本認識と理想の直觀とは、決して等しなみに見るべきものでない。事實といふ意味が違ふ。理想の直觀といふことを、それ以上説明出來ぬ最後の事實と見るか如何といふことが即ち疑問なのである。茲では之れを最後の事實と見ず、其の間に...

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