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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(45)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|三 (2)

けれども是れだけではどうも不滿足である。絲の切れた紙鳶のやうに、何だかふわ/\として落ち着かぬ。色々と勿體はつけて見るが、物足らぬ。そこで更に切れた絲をつないで、今度は衣食住などの上つらなものに結びつけず、其の底にある生命の...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(44)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|三 (1)

       三

吾人は便宜のため茲に功利といふ意を、第一義第二義と、深淺二樣に分ける。第二義の淺い意味に於いては、操練が踊りの目的であつたり、名標が彫刻の目的であつたり、乃至勸善懲惡が詩歌の目的であつたりするのが文藝...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(43)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|二 (4)

リボー氏の此の見地には、依然として困難が殘る。大幹の傍に出た芽生えの樹は、根の續いてゐる限り茂りもしやうが、一度根を斷たれゝば次第に弱り枯れて了ふ。始は幸にして他の實用目的に縋つて成長した美も、一旦實用目的から分離するが最後...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(42)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|二 (3)

一は附屬的實用(Auxiliary utility)といふこと、他は生の根本機能(Vital function)の活動といふことで、前者は明確に之れを斷言し、後者はやゝ曖昧に之れを附加した。附屬的實用とは他に直接な實用目的が...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(41)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|二 (2)

吾人はリボー氏の此の三段に更に最後の一段を加へて、第四、美感が再び實用に歸らんとする時代といはんとする。すなはち第一、美と功利の密着時代、第二、其の半分離時代、第三、其の全分離時代、第四、其の再合時代、といふが如き順序を茲に...

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