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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(35)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|一 (3)

此の二ヶ條は少なくとも過去に於ける文藝美と功利とは關係を密接ならしむる重要の事實である。現在に於いては或は美と功利とは分離してゐるかも知れぬが、少なくとも過去に於いてはそこに何等かの密着作用があつたのではないか。若し是れあり...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(34)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|一 (2)

盖し美を目して全く我等の生と無交渉のものとするの思想は、凡そ下の四點から之れを疑はれても致方のない理由がある。第一は夫の『藝術の起源』の著者ヒルン氏がいふやうに、近年の人類學研究の發達は、延いて野蠻民族の藝術が常に實用の爲に...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(33)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|下 生の増進と美|一 (1)

      下 生の増進と美

        一

併しながら斯やうな思想には反對の潮勢も甞て絶えぬ。殊に近時に於いては此の潮勢が漸く力を増し、美研究の世界は二大別せられて、美と生とを合するものと、美を生から離すも...

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■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味(32)

■近代文藝之研究|研究|美學と生の興味|中 遊戯説|二 (5)

美を功利實用から引き離すといふ思想は、無論今に始まつたことではない。カントが美感の特質を數へて其の一を無利害(Interesselosig)と斷じたのが、此の思想の近世に於ける明白な發聲である。美は道徳からも實用からも獨立する、之...

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