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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の…(24)

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の界に横たはる一線|六 (3)

而して斯やうな實行的活動は、當然の性質として一局部的である。實行して實際的効果に達しやうと全力を之れに集中する結果、其の部面乃至之れと密接の關繋ある部面だけが意識の眼界に入つて來る。そして一局部から一局部へと結果の階段を逐うて移動...

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■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の…(23)

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の界に横たはる一線|六 (2)

之れを要するに、如何にしてか藝術を優長長閑な遊び事といふ成心から脱せしめんとするのが、近世に於ける藝術觀の一傾向である。
さらば吾人が藝術を實生活から分かつ境界は何れにあるか。之れを作る上及び之れを鑑賞する上に於いて、醇藝術的にな...

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■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の…(22)

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の界に横たはる一線|六 (1)

         六

以上で、藝術が沒努力的な閑事業といふ意味で實生活から分かれるので無い理由は明かだと信ずる。而して其の藝術が沒努力でなく閑事業でない所以は專ら藝術本能即ち動機の上から説明せられたが、更に之れを結果の上から言つ...

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■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の…(21)

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の界に横たはる一線|五 (5)

併しながら是れではまだ至極と見られない。少なくとも吾人にはまだ此の上が考へられる。第一之れを觀者讀者の側に移して考へた時、他人の自己表現が何の爲め我れに價値を生ずるか。また作者の側から言つても、單に自己を表現さへすれば、果たしてそ...

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■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の…(20)

■近代文藝之研究|研究|藝術と實生活の界に横たはる一線|五 (4)

人間は自己を表白せんとする本能的衝動を有してゐる。藝術の成る動機が即ち是れである。斯う見る説は比較的よく藝術本能の實状に適合する。唯一圖に其の品を其の品らしく作らうとする努力は、他面から言へば自己中に所有してゐる感想を其のまゝ減殺...

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