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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

〜3月13日(土)まで

ブログは一事お休みします。m(_ _)m


■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義(8)

■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義 (8)

然るに獨乙國民文學の先聲者レスシングは、上の如き論を以て慊らずと、『ラオコーン』と題する長論文を公にして、詩と彫刻との限界を論じた。蓋し同じラオコーンの傳説は、羅馬の詩人ワ゛ージルも其の作『エーネイド』に於いて使用してゐる。されば論はおのづから兩者の...

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■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義(7)

■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義 (7)

斯やうなラオコーン像に對して、初めて有名な評を下したのが獨乙のヴヰンケルマンで、其の名著『古代美術史』は實に美術研究の上に一期を劃したもの、ヴヰンケルマンみづから、希臘美術に精通して、秀拔な鑑識力を有した人であつた。彼れがラオコーン論は「繪畫及び彫刻...

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■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義(6)

■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義 (6)

さて此の彫刻像は博物館中では同じく有名な、世界に二つとないベルヴヱデヰアのアポロと相隣して、何れも別格の取扱を受けてゐる。傳説によるとラオコーンはトロイ人のために希臘の神ネプチューンに捧げ物をせんとしてアポロの怒に觸れ、海から上つて來た二頭の大蛇のた...

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■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義(5)

■近代文藝之研究|研究|近代批評の意義 (5)

ラオコーンとは今伊太利羅馬の法王殿附屬の一博物館にある彫刻像の名で、ラオコーンといふトロイの僧が、親子三人大蛇に取り卷かれて將に死なんとする斷末間の苦惱を現はしたもの、よく寫眞版になつて我邦にも來てゐる。此の彫刻の出來た年代は或は西洋紀元前五世紀とも...

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