Nicotto Town


盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(15)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第四(3)

ロンドンの博物館にある夫のパーセノン宮の遺物、たとへば『三運命』と題する斷片の彫像の如きは、緩衣を以て掩はれた體部のみの女性の巨人像であるが、それが踞するもの、横たはるもの、憑りかゝるもの三樣の姿勢を取つて、しかも其一刀に削り去つたやう...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(14)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第四(2)

されば假りにその彫像を頭と體とに取り毀つとするも、頭は頭としてその彫刻の中心感想を表し、體は體として同一の表現を有するの氣味がある。是れ一は其の感想の比較的淺くして、よく斯やうな斷片の上にも見はれ得るにもよれど、又一は何れの部分も完成し...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(13)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第三(7) - 第四(1)

併しながら是れを直に彫刻の力の限りとして其以上に出で得るものでないとするレスシングの説は、果して不拔の論であらうか。彫刻も或る程度までは能く詩の爲すところを成し得るものではないか。トルワ゛ルゼン以後の近世彫刻は、レスシン...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(12)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第三(6)

之れを譬へば外形の奧に分け入つて、そこに隱れたる内容を認めるといふが如き縱の關係が無くなる。ヘーゲルがクラシシズムを解して内容と外形との過不及なき美術といつたのは斯やうな範圍に於いて眞實である。
併しながら之れを評価するに當つては、十九...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(11)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第三(5)

要するにギリシア藝術の風格、從つて凡そ其の餘派を追ふところのクラシシズムの藝術は一言以て掩へば、端麗、完全といふ〓[#「こと」合略仮名]に盡きる。形式に微塵も澁滯のあとなく、圓なるものは優麗、方なるものは端巖、二つながら相調和して美しい...

>> 続きを読む





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.