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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(32)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(3)

ジャンダークの感想はジャンダークの感想で了るのが寫實派の本意なら、自然派の本意は之れを以て更に深い或物を表はすの手段材料とする。是に觸れて始めて其彫刻は動的時間的の性を帶び、以てレスシングが立てた制限の埒を切り放つを得るのである。
僕は...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(31)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(2)

彫刻に於いても同じ理があり得やう。また總じて表面の輪廓に大胆なる粗線を用ひて、餘りに滑かなものゝ往々單調となり無活動となり死となる弊を避けんとするが如きも、前段の理と相聯つて生ずる一現象である。併し此等外形上の工風よりも更に重要なのは、...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(30)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(1)

      第九

議論がやゝ本題を離れ過ぎたから今一たび彫刻に還つて此の論を結ぶ〓としやう。そも/\前回に述べたやうな自然派の本意は如何にして實現せらるゝか。之れをトルワ゛ルゼン以下シャプー。デュボア等に至るまでの彫刻について見るとき...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(29)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第八(3)

それよりも重要な問題は自然派がかくの如く作爲を減じ行かんとする動機は何であるかといふことである。何のために成るべく多く自然に接近せんとするか。其の答は夫の英詩人ワーヅワースの自然主義を評した一評家が寫實派を難じて「冷かに理解的記録を作る...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(28)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第八(2)

ドイツの『近世美術史』の著者ローゼンベルグといふ人は、繪畫論の序に兩者を相并べて、寫實派は自然を自然のまゝに醜は醜、美は美と寫せども、それが爲めに畫家の圖取、布置、色、影等の特權を棄つることはしないもの、自然派は全く自然に無條件の服從を...

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