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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(26)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(5)-八(1)

若し樹木にして左右全く均等に枝葉を發したるものあらば、人は之れを不自然にして造り物の如しと感ずべけれど、魚鳥の形ありては、左右畧ぼ均等ならざれば不自然と呼ばれん。色線等の幾何學的形似よりいふときは、植物界の支配原理は變化にして動物界の支...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(25)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(4)

形式美の原理中、統一の方面よりもむしろ變化の方面を顯著にして、裝飾美術より模寫美術に之《ゆ》くの中途にあるが如きもの、我が模樣類の特色たるは爭ふべからず。之れに反して、統一を先とするの圖紋は、よし自然物の模寫に其の形を發することあるも、而も統一と...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(24)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(3)

又斯くして此れを喜ぶの情は遺傳的に集積して一種の愛着の情となり、此の情の滿足みづからも快味の一源となる。また斯くの如きものを産する人の熟錬を嘆稱するの情も同一理に歸すべし。之れを總括して均整統一の快味といふ。然れども均整の快味に慣るゝ時は厭きて一...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(23)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(2)

是れ、自然物を模寫すれば、其の形圖は多く自から變化勝ちて統一性に乏しき所以、前にいはゆる模寫的圖紋は、來たつて茲に美を求めんとするに至る。日本の裝飾美術に此の傾向の著しきは何人も容易に想ひ到るところなるべく、花草を描き、鳥魚を描くも、すべて之れを...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(22)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(1)

      七

總じて圖紋美術の原理は美學上稱するところの形式美の原理なること言ふまでもなし。而して形式美の原理は之れを一括して變化の統一(Unity in Variety)といふ一語に簡示するを得べし。或は線を用ひ或は色を用ひ、或は形を用ひて...

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