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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(8)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (8)

其の後男はカリフォルニアから、支那から、オーストラリアから手紙を寄越しては、還つて來るから待つて居れと言ふ。けれども女は最初男が行つた後直ちに我に戻つて、何のため斯んな結婚約束などしたのかと、不思議でならず、返事を出して破約のことを申込んだ。併し男...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(7)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (7)

女、それだけは本當である「夜も晝も冬も夏もわたしの身につきまとうて何うすることも出來ないのは、この想ひ、たゞもう海が懷しい」併しまだ其の上に深い事情は、自分が結婚約束をした人のあることであると答へる。ワ゛ングルは合點して、それも察してゐるが、その男...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(6)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (6)

此の話を聞いたエリーダは、身を震はせた。リングストランドが去ると、アーンホルムはエリーダが誕生日の事から氣色を損じたのであらうと思ひ違へをして慰める。其のうちワ゛ングルも娘等も出て來て誕生日の祝ひに花束を貰つたと聞き、姉はぎよつとする、妹は「蓄生!...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(5)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (5)

リングストランドは先年航海に出た途中、奇怪な事を輕驗した、それを元にして、舟乘りの妻である若い婦人が眠つて夢を見てゐると、側に溺れ死んだ夫が、自分の不在中に誓ひを破つた妻を見まもりながら、影のやうに立つてゐる所を刻んで見たいといふ。其の輕驗といふの...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(4)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (4)

それで君を招いたのも實はエリーダを慰めたい爲だといふと、アーンホルムは不思議さうに、それは何うした譯かと聞く。ちやうど其のときエリーダは海水浴から歸つて來た。ぬれ髮を肩に捌いて輕い上着に身を包んでゐる。挨拶が一通りあつて、ワ゛ングルは外科室へ暫時仕...

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