■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(3)
- カテゴリ: その他
- 2011/07/04 22:26:31
■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (3)
リングストランドは彫刻家にならうといふ病身な若者である。此の海水浴地に來てまだ間も無いが、此の家のものと近づきにならうとしてゐる。やがてバレステッドが行つてしまふと、娘二人が出て來る。リングストランドがそこらの飾りを見て今日は御親父の誕生日でもある...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (3)
リングストランドは彫刻家にならうといふ病身な若者である。此の海水浴地に來てまだ間も無いが、此の家のものと近づきにならうとしてゐる。やがてバレステッドが行つてしまふと、娘二人が出て來る。リングストランドがそこらの飾りを見て今日は御親父の誕生日でもある...
■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (2)
第一幕、ワ゛ングルが家の、庭から海濱につゞく遠見、晴れた朝、バレステッドは寫生の繪具をそこらに取り散らしたまゝ、此の家の娘ボレッタが旗竿に旗を揚げるのを手傳つてやる、舊師アーンホルムが今朝こゝへ訪ねる筈だから、それでそこらを裝飾するのだといふ話をし...
■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (1)
イブセンの解決劇
イブセンが十幾つの社會劇中、唯一純粹の喜劇でまた解決劇、理想劇であると見られるのは『海の夫人』である。標象的、神秘的、詩的といふやうな數々の特點から、一方には非常に秀でた作のやうに稱へられる。さうかと思ふと、他力では、餘...
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(9)
此所には人みな胸を開き身を伸して闊歩し、思ふまゝを直言して憚らざるを得べし。而して此のわかく強健なる國民の中より二人の作家出で、アポロの笑みの前に月桂冠を額に戴きたり。其の一人ブョルンソンに關しては、英人は既によく知れり。彼れは祖國生活の幸福輕快...