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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に…(11)

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に詣づるの記 四(2)

「シヱークスピーア[#「ヱ」は小文字]は、さう太《ふと》つた男であつたとも思はれんが、私《わし》のやうなものがしばしば腰をかけると、成程是れでは脚《あし》も減《へ》りさうぢや。はつは。見物人が腰をかけるために椅子の脚が減るといふのは、丁度あの...

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■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に…(10)

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に詣づるの記 四(1)


      四

げに世界の如何なる處にも見がたい偉觀は、此の矮屋《わいをく》の一隅《いちぐう》、シヱークスピーア[#「ヱ」は小文字]の誕生室であらう。金字《きんじ》に雕《ゑ》られては、帝王の書架をも飾る文學史上の大名《たいめい》が、見よ、...

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■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に…(9)

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に詣づるの記 三(3)

父が家産《かさん》の傾くにつれ、生活の辛苦は早くもこの大天才が青春の夢を蝕《むしば》みそめて、弟と共に商品の質出しから、偶《たま》には得意回りもする、稼業の手傳に追はれて好きな雜書にも讀み耽ける暇は無くなつた。夜遲く店を仕まつてから、僅かに自...

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■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に…(8)

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に詣づるの記 三(2)

あれがシヱークスピーア[#「ヱ」は小文字]の生まれた家といふ、其の前には成程多勢の人が入場《にふぢやう》を許されるのを待ち合わせてゐる。また此方《こちら》の軒下《のきした》には馬車の客待ちをしてゐるのもある。併し斯う見わたすと、さして長くもな...

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■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に…(7)

■近代文藝之研究|研究|沙翁の墓に詣づるの記 二(4) - 三(1)

など忙しき空想に耽つてゐるあひだ、時には午《ひる》に近くなつた。地圖によると、此處から向ふの角《かど》の小路《こうぢ》を拔ければ、すぐ其処《そこ》がヘンレー、スツリート。シヱークスピーア[#「ヱ」は小文字]の舊宅の殘つてゐる所で...

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