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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|時評|情緒主觀の文學(2)

■近代文藝之研究|時評|情緒主觀の文學 (2)
一時夫の前期の寫實が漸く死寫實に堕して、之れに代はるべき何等かの新らしいものを生ぜんとする〓[#「サンズイ」+「景」+「頁」]氣の動くに當たり、進んで此の氣に感觸したものは一種の傳奇的文學を想望するに至つた。或は小説の上に、或は劇の上に、或は詩の上に、...

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■近代文藝之研究|時評|情緒主觀の文學(1)

■近代文藝之研究|時評|情緒主觀の文學 (1)
     情緒主觀の文學
小説は詮ずるところ客觀の文學である。中にも近時の我が小説は客觀的と言つてよい。所謂自然派の傾向は即ち之であつて知識の上、殊に日常智の上に尠なからぬ依頼を有してゐる。勿論其の底には超越智に訴へる分子もあれば、また作者の情調に多分...

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■近代文藝之研究|時評|主觀の謙遜…(3)

■近代文藝之研究|時評|主觀の謙遜、現實修飾の悲哀 (3)
現實曝露の悲哀を説くものゝ現實は、言ふまでもなく矛盾、缺陷、無解決である。所謂現實の全相が果たして是れにあるか否かは別として、茲にはしばらく現實といふ語を同意義に用ふる。されば現實の本相に自觀し到つた時、人は愕然として驚いて、其の運命の險し...

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