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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか(5)

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか (5)
然るにアメリカの論者が見る所は是れと異なつてゐる。ワグナー、オペラが過去のものになると、ならざるとの賛否は何れとするも、兩者共に、所謂ワグナー熱狂者の亡び行く事實を認める點に於いては一致してゐる。而してワグナー、オペラが必ずしも過去のものにはならな...

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■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか(4)

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか (4)
またワグナー、オペラ其のものゝ音樂的純粹を失ふといふ批難は屡々聞く所であるが、ワグナーが本來劇を本位とし、之れを助けるために音樂を第二位に置いて用ひた結果であつて、ワグナーの不敏の致す所では無く、むしろ普通の音樂を通り越した高い所に標的を立てたから...

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■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか(3)

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか (3)
而して更に他の一方、「ワグナー過去に入らんとす」といふ説を聞くと、最近の論者が擧げる所は三點に歸するらしい。即ち[#ここから1字下げ]先づあらゆるオペラ歌手を集めて、あらゆるオペラを聽くに好都合なのは世界中ニュー、ヨークに若くは無いが、此のニュー、...

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■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか(2)

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか (2)
實人生は歌ふよりも話すを自然とする。ワグナー自らがロマンチック、オペラと呼んだのは誠に故ある事だ。ロマンチックなものにして始めてオペラになり得る。リアルなものは其の反對である。而して近代の藝術はリアルな點を特色とする。但し是れはワグナー式のオペラに...

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■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか(1)

■近代文藝之研究|時評|オペラは亡ぶべきか (1)
     オペラは亡ぶべきか
西洋で目下最も全盛を極めてゐる藝術を何かと問へば、少なくとも其の一つはオペラであると答へ得る。オペラと言へばワグナーが作を中心とすること勿論である。我が邦では是れからやつとオルフォイスの摸演でもやらうといふのだから、問...

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