■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(18)
- カテゴリ: その他
- 2010/07/28 06:44:19
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 四(5)
斯やうな色彩上の特色を有する彼れの作は、風景畫に於いて最も著しい現象を呈して來た。彼れの風景畫の大部分には一種特殊の形容詞を冠らせてノクターンス(Nocturnes)シンフオニース(Symphonies)ハーモニース(Harmonies)等と...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 四(5)
斯やうな色彩上の特色を有する彼れの作は、風景畫に於いて最も著しい現象を呈して來た。彼れの風景畫の大部分には一種特殊の形容詞を冠らせてノクターンス(Nocturnes)シンフオニース(Symphonies)ハーモニース(Harmonies)等と...
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 四(4)
而して同じ著者は更にホヰツスラーが畫風に尋ね上つてゐる。此の畫家が若くてロンドンにゐた頃はロゼチのあの特色ある婦人の畫に心醉してゐたが、後印象派から形の柔かさと流暢さ及び空氣に對する感じを取り、日本の美術から色調の明るい調和、空想的裝飾趣味、...
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 四(3)
千八百八十八年ミユンヘンに開かれた萬國展覧會英國繪畫室の大壁の中央に一つの全身畫像が懸つた。モデルは脊の高い、ひどくすらりとした婦人であつたが、其の容子がさながら見物から繪のうしろの方へ歩み去らうとしてゐるやうで、ちやうど頭を振り向けた横顔...
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 四(2)
彼れが一代の事業は、初め彫畫に於いて大名を博した外、油繪では人物畫で千八百七十二年アカデミーの展覧會に出し、翌年パリーのサロンに出して始めて傑作と認容せられた彼れの母の像、是れはパリーのルクサンブール美術館に今藏せられてゐる。又千八百八十四年...
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 三(3) - 四(1)
即ち描圖を輕んじて色彩を重んずるのが新派の最大特質であつて、新派とは殆ど色彩派(Colourists)の別名といつてもよい。彼等は色で畫界を革新しやうと企てた。描圖派色彩派の對照にはもつと深い意味もあるが先づ色彩派の主張の一例を...