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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝(20)

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝 第四(5)

史家の所謂近世是れなり。而して、智識の流れと相沿ふべき感情の領土は智識の流勢のすさまじさに壓倒せられて動々もすれば其の氾濫に任せんとす。文藝の森、宗教の園、是等は凡て道徳といひ、科學といふが如き智識の流れと對映して感情の領土を代表する者なるにも拘...

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■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝(19)

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝 第四(4)

コンスタンチノープルの落滅、印刷機械の發明と、史家が數ふる文藝復興の外縁は多けれど、一味の温光は、早くほの/″\の夜明けより、人の心の底に通ひたり、畢竟は是れ自然なる命數の循環のみ、節奏のみ。世は智識と感情との一大競爭場にして、二者の...

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■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝(18)

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝 第四(3)

我れは今より後、唯之れを追うてあこがれんのみ。新生命に入り、新光明に接せんが爲めには、先づ舊教義舊慣例の我れに邪魔するものを擺脱せんと念ふ。我が精神を法王專制、教義專制の羈約より拯うて、そこに大自由を得しめんことは我が願ひなり、と。
斯の如く思惟...

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■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝(17)

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝 第四(2)

我が東道の主人ワ゛ージルは答へて曰はく「自由を索めんがために旅するものぞ」と。あゝさなり、精神の自由、語は陳なれど、之れよりも切に此の一塊の思想を表白すべき言葉はあらざるべし。當時、政教混亂して一となり、一切の主權は擧げて法王の手に委ねられたり。...

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■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝(16)

■近代文藝之研究|研究|囚はれたる文藝 第三(5)-第四(1)

斯くて我が情は闇中摸索の妄飛躍をば嫌へども、智識の盡くる所、飛躍の外に途なしといふ時は、則ち情の翼に羽打つて飛躍せんことを願ふ、未來に對して無限に向上せんとする所以なり。然れども、我れは遂に之れに向つて突進すること能はず。之れを爲さん...

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