■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(68)
- カテゴリ: その他
- 2009/11/02 16:19:40
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|十 (2)
此等の上に立つて、第一義の標的となるものは眞に外ならぬ。文藝の目的は眞を寫すにある。吾人が積極的態度で何物をか〓(「リッシンベン」+尚)〓(「リッシンベン」+兄)する、其の〓(「リッシンベン」+尚)〓(「リッシンベン」+兄)の目的は眞といふこと...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|十 (2)
此等の上に立つて、第一義の標的となるものは眞に外ならぬ。文藝の目的は眞を寫すにある。吾人が積極的態度で何物をか〓(「リッシンベン」+尚)〓(「リッシンベン」+兄)する、其の〓(「リッシンベン」+尚)〓(「リッシンベン」+兄)の目的は眞といふこと...
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|十 (1)
十
既に自然主義に積極的態度を許せば、其の積極的思念の行止りは何であらうかといふ問題が、必ず起こらざるを得ない。即ち自然主義の目的論が生ずる。思ふに自然主義が寫實主義乃至理想主義と違ふ根本は實にこゝに存する。寫實主義は現實を寫...
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|九 (6)
一は偏に外來の自然を歪まず曲らず映寫し出ださんとするが故に、その態度氣持は消極的となる。出來ることなら無念無想全く謙虚な心で其の事物を迎へ且つ送り出したい。こゝから排技巧、排主觀の傾向が生ずる。併し事實に於いて是れは或る度以上行はれるものでない...
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|九 (5)
其の意、自然派には二派あつて、一は印象派(Impressionists)といふ、自然を説明するを目的とし、自然から受けた印象を以て自家の人格を表はす手段とする。他は本來自然主義(Naturalism proper)といふ、絶對に客觀的なる現實を...
■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|九 (4)
同國の批評家バーテルス(A.Bartels)氏の言を假りて言へば、此の主義はゾラ等の報告的自然主義(Reporter-Naturalismus)に對して、感覺界すなはち外物の印銘及びそれから生ずる情趣上の印銘を兩つながら併せて蓄音機的に再現せん...