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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(12)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (5)

また此等の條件は事物の形式に宿るものであるから、彼等が形式に特種の執着心を有して居たことも察せられる。形式的といつてよからう。また彼等は抽象的概念としての外、多くは現實平明の事物に其の形似の美を求める傾を持した。現實的といつてよからう。知巧...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(11)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (4)

シムボリズム、クラシシズム、ロマンチシズムの三名目が哲學者ヘーゲルの美術論に於いて、始めて最も明瞭に文藝彙類の對照語として用ひられたことは人の知る所である。然るに近世の評論家が之を近世の文藝に應用するに及んで、其の意義と場合とに變化を來たし...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(10)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (3)

如上の事實からして、吾人は先づ自然主義とロマンチシズムとの干繋を研究する必要がある。蓋し近時の文藝史家が歐洲の近世文藝を論ずるに於いて略一致する分類法は、クラシシズム、ロマンチシズム、ネチユラリズム、シムボリズムといふが如き名目である。即ち...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(9)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (2)

泰西の事例は勿論のこと、近世自然主義の本土フランスでは、ユーゴー以下のロマンチシズムがあつて後バルザック。フローベールからゾラ。モーパッサンに極まる自然主義が出た。ドイツの自然主義も所謂第二のスツールム、ウント、ドラングの風に煽られて出た者...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(7)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|一 (7)

斯くの如くして藤村獨歩の諸氏はむしろ外間から其の傾向によつて自然主義と總稱せらるるに至つたが、作者みづからも目下の自家の作風態度が最も此の稱呼中の意味に近いものであることを承認してゐるであらうと信ずる。更に其後では、近時の諸短篇に見える小栗...

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