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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(37)

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(7)

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第一、宗教に關するもの、すなはち宗教を超自然と信ずるものと之れを自然と信ずるものとの爭ひ。第二、過去と未來との對照に關するもの、すなはち老と若、古と新兩代の爭ひ。第三、社會の階級に關するもの、すなはち高下、貧富、勢力無勢力...

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■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(36)

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(6)

之れに對して、少なくとも斯くの如き哲學を生ずべき原因は彼れが性向の中に存してゐると見て、而して此れに論を止めて、必ずしも之れを哲學化し普遍化することを敢てしない觀方が第四の説である。此の説に從へば、人生が果たして一般に厭世的であるか否かは知らぬが...

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■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(35)

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(5)

此の説に近い見解を持する人の一例は、『戀の喜劇』『ブランド』等の譯者ハーフォード氏である。氏は其の譯書の序文に於いて、イブセンの戀愛の自由は結局此の世以上に超脱すること、即ち肉界を逃るゝことによりて始めて全くせらるべきものであると解した。此に至れ...

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■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(34)

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(4)

されば今ま殘りの三點について批評を試みんに、第一、社會の堕落といふも、現當の社會が到底眞理の力で救ふことの出來ざる程に堕落したものであるなら、過去の如何なる時代に於いてかの社會は救はれ得べきもの、隨つて樂觀せられるべき者であつたらうか。若しさやう...

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■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(33)

■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (五)(3)

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第一、社會が餘りに深く堕落して、之れを引き上ぐるに由なきの致すところか。第二、眞理の支持者そのものが同じく不義罪惡の渦中に立つて之れを救わんとするがためか。第三、眞理といひ美といふものは唯々一時に映ずる光にして一たび地に觸...

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