■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳(7)
- カテゴリ: その他
- 2011/05/09 00:15:53
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(7)
ブランデズ氏は『カチリーナ』と後の『ゾルハウグの饗宴』の二篇を呼んでブレンチース、ワークス即ち見習作と言つたが、茲ではむしろ此の語を上に擧げた『セント、ジョンの夜』までの諸作に冠らせやう。言はゞ此等はイブセンが手習の作である。今一度之を列記すると...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(7)
ブランデズ氏は『カチリーナ』と後の『ゾルハウグの饗宴』の二篇を呼んでブレンチース、ワークス即ち見習作と言つたが、茲ではむしろ此の語を上に擧げた『セント、ジョンの夜』までの諸作に冠らせやう。言はゞ此等はイブセンが手習の作である。今一度之を列記すると...
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(6)
引きつゞいて書いた作には、千八百五十三年の『セント、ジョンの夜』などが著名であるが、併し要するに劇場主宰者となつてより後のイブセンは、餘り得意ではなかつたらしい。其の作の如きも數は可なりあるが、多くは印刷もされず、從つて今日には傳はらぬ。而して此...
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(5)
イブセンが此の雜誌に書いたものには『ノルマ一政治家の戀』と題する三幕の音樂的悲劇があつて、傳記家ヘンリック、イェーガー氏によれば、注目すべきものであるといふが、書物にはならなかつた。又同じ頃『勇士の墓』と題する作がクリスチアニアの劇場に上つて、イ...
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(4)
當時大學に於て同氣相交つたのが前に言つたブョルンソンの外、ヴヰヌヱ[#「ヰ」は小文字]。ボッテン、ハンセンなどいふ青年氣鋭の人々で、此等の一群は相謀つて文壇に新旗幟を樹てんが爲め『アンヅリムナー』(Andhrimner)と題する週刊の文藝新聞を出...
■近代文藝之研究|研究|イブセン小傳 (一)(3)
イブセンと同時代の文星として、彼れに次いで顯著なるは言ふまでもなくブョルンソンであらう。丁抹の評論家ブランデズ氏の言に從へば、イブセンの欧羅巴的時代精神を發揮するものに對して、ブョルンソンは諾威の國民的精神を發揮するものである。
イブセンの少時は...