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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(24)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(3)

又斯くして此れを喜ぶの情は遺傳的に集積して一種の愛着の情となり、此の情の滿足みづからも快味の一源となる。また斯くの如きものを産する人の熟錬を嘆稱するの情も同一理に歸すべし。之れを總括して均整統一の快味といふ。然れども均整の快味に慣るゝ時は厭きて一...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(23)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(2)

是れ、自然物を模寫すれば、其の形圖は多く自から變化勝ちて統一性に乏しき所以、前にいはゆる模寫的圖紋は、來たつて茲に美を求めんとするに至る。日本の裝飾美術に此の傾向の著しきは何人も容易に想ひ到るところなるべく、花草を描き、鳥魚を描くも、すべて之れを...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(22)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 七(1)

      七

總じて圖紋美術の原理は美學上稱するところの形式美の原理なること言ふまでもなし。而して形式美の原理は之れを一括して變化の統一(Unity in Variety)といふ一語に簡示するを得べし。或は線を用ひ或は色を用ひ、或は形を用ひて...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(20)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 六(6)

我が見るところを以てすれば、植物、動物、人間の三界にわたりて、有機物中最も形式の勝てるを以て直ちに圖紋模樣等の形式美術と調和し得るもの、換言すれば、生命はありながらも、生命が未だ甚だしく其の物體の線形、色彩等を壓するに至らずして、色彩や線形やの外...

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■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の…(19)

■近代文藝之研究|研究|ルイ王家の夢の跡 六(5)

之れを我が邦の紙門《ふすま》の模樣に徴せんに、其の方圓さま/″\の紋樣が或は井桁に、或は巴に、單に紋樣として描かれたるは幾何學的なり。進んで線を薄《すゝき》に象り、圖を姫小松に作り、雀を散らし、鳩を對《つひ》するが如きは模寫的なり。卷...

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