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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(53)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(5)

ラファエル前派のロゼチなども、イタリーの古畫に手本を得、又恐らく日本畫の稚拙的裝飾趣味に思ひ付いて其の畫に往々遠近法を破つたり、影を輕んじたり、色の輪廓を際立たせたりした裝飾趣味を加へてみたが、それはたゞ一部の好奇心に訴へたに過ぎないで、何...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(52)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(4)

次の箇條の裝飾的趣味といふことは、日本畫に取つては褒めた意味にも貶した意味にもなる。例の藝術の爲の藝術から言へば繪畫の行止まりは或は裝飾かも知れないが、違つた立場から見れば、装飾的繪畫は一體であり得ると共に、全體でも無ければ主要のものでも無...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(51)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(3)

而して之れが忽ち種々の方面に影響を現はし、印象派でない畫家の畫にまで大膽な色調の試みが交つて來た。イギリスのラファエル前派の如きは、殊に此の方面に苦心して、イタリーの古色彩などを研究し、それを現代の色に生かす工風をした。其のため此の派の畫く...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(50)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(2)

日本畫がヨーロッパの繪畫に與へた影響は、我々が本國に居て想像するよりも廣大である。其の重なる點を數へて見ると、前にも一言した如く色調の大膽、裝飾的趣味、暗示的畫風、線畫、といふやうな廉々で是れがやがて彼等の眼に映じた日本畫の特長である。中に...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫…(49)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 十二(1)

        十二

千八百六十年代すなはち我が開國の頃からして、我が浮世繪類の彼の地に輸出せられることが漸く盛になると共に日本美術熱といふものがフランス。ドイツ等に起つた。殊に千八百六十七年のパリーの萬國展覧會は一層此の形勢を強め、ヨー...

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