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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|講話|新裝飾美術(2)

■近代文藝之研究|講話|新裝飾美術 (2)
また啻にかやうな裝飾的自然主義の美術のみならず、其外に出でても日本の裝飾美術には確に一種の特色が發揮せられて居らう。即ち固有の色彩に於て其特色があるのは申すに及ばず、線に於て尤も特殊の點が現はれて來て居る。これは色々な理由もあらうが、一つは例の日本畫從來の...

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■近代文藝之研究|講話|新裝飾美術(1)

■近代文藝之研究|講話|新裝飾美術 (1)
    新裝飾美術
前回の記事の中で日本の繪畫が概してデコレーチヴ即ち装飾的であるといふことを一言した。これは勿論内外人共に夙に認めてゐる明白な事實で、我が美術の特徴が尤も此方面にある事も同じく承認せられて居る。日本人の繪はすべて模樣になるといふ事は、西洋...

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■近代文藝之研究|講話|繪畫談(6)

■近代文藝之研究|講話|繪畫談 (6)
然れども其結果は全體の畫面が極大まかに一調子の色でもつて描き出されて居る。近くへ寄つて見ては細々した形ちはなく、離れて見ると全局の上に種々の景色が出て居るといふ面白味になつて來て居る。ラファエル前派の畫でも始めは正直に誠實に、自然を寫すといふのが標榜であつて、...

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■近代文藝之研究|講話|繪畫談(5)

■近代文藝之研究|講話|繪畫談 (5)
佛蘭西のアンプレショニズムと、英吉利のラファエル前派とは、種々の點で仝じ運命を有つて居る氣味がある。特に其出立點が一種の寫實主義若しくば自然主義であつて、而して確に其一面をも畫風の中に所有して、而も大體の調子は却て其反對のローマンチシズムとか、理想派とかいふも...

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■近代文藝之研究|講話|繪畫談(4)

■近代文藝之研究|講話|繪畫談 (4)
日本の繪畫の線の妙味といふものは、多數の歐羅巴人には解つて居ないのが多い。勿論日本の線畫も線のみに餘りに重きを置て見て行くと、始めの中はよいが往々嫌になつて來ることがあります。が兎に角日本の線畫は、畫に生命を認めた上でなければ好い味が消える。然るに西洋の普通の...

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