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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(15)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (8)

而してビーアス氏は此の主義が包括する諸概念を數へて、情緒の強烈、繪樣なるものに感じ易き事、自然の景を愛する事、隔たりたる時代場處に對する興味、不思議神祕に對する好奇心、主觀的なる事、抒情的なる事、自我の挿入、熱心なる新藝術の實驗等とした。以...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(14)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (7)

今試みに西人が漫然數へ上げたロマンチシズムの諸解釋中最も一見に便宜な例として『十九世紀英國ロマンチシズム史』の著者ビーアス氏(Beers)の説を引くと、其の意に曰はく、フランスの批評家ブルンチエールは其の文學史で女文豪マダム、ド、シュテール...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(13)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (6)

ロマンチシズムといふ語の内容は今以て不確定である。十九世紀當初の精神界に見えた新機運は凡て之れをロマンチシズムと呼ぶ。或る者は之れをメデヰーワ゛リズム(Medievalism)即ち中古主義と解して、スコツト等が歴史小説の如きを其の例とする。...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(12)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (5)

また此等の條件は事物の形式に宿るものであるから、彼等が形式に特種の執着心を有して居たことも察せられる。形式的といつてよからう。また彼等は抽象的概念としての外、多くは現實平明の事物に其の形似の美を求める傾を持した。現實的といつてよからう。知巧...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(11)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (4)

シムボリズム、クラシシズム、ロマンチシズムの三名目が哲學者ヘーゲルの美術論に於いて、始めて最も明瞭に文藝彙類の對照語として用ひられたことは人の知る所である。然るに近世の評論家が之を近世の文藝に應用するに及んで、其の意義と場合とに變化を來たし...

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