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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(10)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (3)

如上の事實からして、吾人は先づ自然主義とロマンチシズムとの干繋を研究する必要がある。蓋し近時の文藝史家が歐洲の近世文藝を論ずるに於いて略一致する分類法は、クラシシズム、ロマンチシズム、ネチユラリズム、シムボリズムといふが如き名目である。即ち...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(9)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (2)

泰西の事例は勿論のこと、近世自然主義の本土フランスでは、ユーゴー以下のロマンチシズムがあつて後バルザック。フローベールからゾラ。モーパッサンに極まる自然主義が出た。ドイツの自然主義も所謂第二のスツールム、ウント、ドラングの風に煽られて出た者...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(7)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|一 (7)

斯くの如くして藤村獨歩の諸氏はむしろ外間から其の傾向によつて自然主義と總稱せらるるに至つたが、作者みづからも目下の自家の作風態度が最も此の稱呼中の意味に近いものであることを承認してゐるであらうと信ずる。更に其後では、近時の諸短篇に見える小栗...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(6)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|一 (6)

文藝上の名目は其の作家から出ると評家から出るとを問はず、一代の風潮を自覺せしめ改新せしめ、繁榮せしむる上に尠なからぬ便益を與へる。主義とは畢竟或種の傾向風格を統括した總名ではないか。之れを未來に押ひろげんとするの努力が主義の努力である。自己...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(5)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|一 (5)

後期の自然主義は昨年來現に吾人の眼に新たな現象である。假りに時を限れば、島崎藤村氏の『破戒』、國木田獨歩氏の諸短篇等が世の批評に上つた頃を其の端緒と見てよい。前期にあつては、天外氏みづから其の主義を意識していたが、後期にあつては、獨歩氏は以...

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