■近代文藝之研究|講話|英國最近の繪畫…(2)
- カテゴリ: その他
- 2013/07/13 17:16:46
■近代文藝之研究|講話|英國最近の繪畫に就て (2)
で前申したローヤル・アカデミーは今から丁度百三四十年前に創立せられて、帝室保護の下に隨分時としては不公平な處置もあつたのでせう、ソコで夫から五十年ばかり經てこれに反抗して起つたのが即ち右にいつた英國美術家協會展覽會である、此方もローヤル・アカデミ...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|講話|英國最近の繪畫に就て (2)
で前申したローヤル・アカデミーは今から丁度百三四十年前に創立せられて、帝室保護の下に隨分時としては不公平な處置もあつたのでせう、ソコで夫から五十年ばかり經てこれに反抗して起つたのが即ち右にいつた英國美術家協會展覽會である、此方もローヤル・アカデミ...
■近代文藝之研究|講話|英國最近の繪畫に就て (1)
英國最近の繪畫に就て
英吉利に於る繪畫界の最近の事に就て少しお話しをいたさうと思ひます。英吉利には例の如くナショナル・ガラリー即ち國民畫堂といつて宏大なものが倫敦にある、で古今内外の名畫を隨分澤山に蒐めて居る、佛蘭西のルーブルに比べては劣...
■近代文藝之研究|講話|獨逸現代の音樂家 (6)
渠曰く、音樂には絶對的の美とか、絶對的の醜とかいふものは無い。美とは畢竟自分が眞に感じた事を眞に發表するの謂である。畢竟藝術は爲し得るだけの力があつて、それを十分に成し遂るといふ所に生ずるものである(クンスト・コンムト・フオム・ケンネン)。從つて美の...
■近代文藝之研究|講話|獨逸現代の音樂家 (5)
此音樂に於いても渠が思想をそのまゝ音樂に打ち出さんとする力、又音の激越なものを好んで使ふワグナー式のところ、又其一種佛教的悲觀の調子と呼ばれた調の中に、人生の形骸に包まれて居る精神が、赤裸々のまゝ形骸を破つて突き出んとする趣を寓したる等の特色は能く現...
■近代文藝之研究|講話|獨逸現代の音樂家 (4)
ストラウスは一八六四年の生れで、まだ壯年であるが、渠が作樂家としての地位は、人に依つては獨逸第一と判定する人すらある。此人がデヰリゲント[#「ヰ」は小文字]としての得意はワグナー物、就中其ツリスタン・ウント・ヰソールデなどであらうと認められて居る。此...