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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(11)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (11)

其の内にリングストランドがヒルダと驅けて、來て、彼のアメリカ人をまざ/\見たといふ。屹度今夜の眞夜中にその不貞な妻に取りつきに行くのであらうと噂する。ワ゛ングルは、是れには何か背後にまだ物が潜んでゐるやうに思はれるといふと、エリーダは、自分を誘ひ...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(10)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (10)

跡にエリーダ一人でじつと池を見入つて思ひ沈んでゐると、忽ち外から旅裝した一人の旅人が近づいて來る。中を覗き込んで、エリーダに呼びかける。誰れかとびつくりして見込んだエリーダは、飛び退いて覺えず「あの眼!あの眼」と叫ぶ。旅人は靜に、今こそ御身を連れ...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(9)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (9)

第三幕。ワ゛ングルが庭の一隅、木陰の濕地、時は夕方、姉妹の娘、リングストランド、後アーンホルムが出て來てボレッタとの二人になり、ボレッタは世間が知りたい、何時までも斯んな田舎に居るのは殘念だと述懷し、父の頼りにならぬ事など言つて、父は弱い人、多く言...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(8)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (8)

其の後男はカリフォルニアから、支那から、オーストラリアから手紙を寄越しては、還つて來るから待つて居れと言ふ。けれども女は最初男が行つた後直ちに我に戻つて、何のため斯んな結婚約束などしたのかと、不思議でならず、返事を出して破約のことを申込んだ。併し男...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(7)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (7)

女、それだけは本當である「夜も晝も冬も夏もわたしの身につきまとうて何うすることも出來ないのは、この想ひ、たゞもう海が懷しい」併しまだ其の上に深い事情は、自分が結婚約束をした人のあることであると答へる。ワ゛ングルは合點して、それも察してゐるが、その男...

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